マネジメント

採用面接で絶対にやってはいけないこと

こんにちは。

桐生将人(きりゅうまさと)です。

 

多くの中小企業では社員採用をするときに、

“ある間違った行動”をとっています。

 

それは、質問内容を事前に用意しないで、

履歴書や話した内容から、

その場の思いつきで質問をしてしまう

ということです。

 

社長の多くは、自分の思いつきの質問や

肌感覚で感じたことを材料にして、

冷静な判断を下していると思っています。

 

ですが、その判断の多くは偏った

判断になってしまうという

研究結果があります。

 

心理学者のフィリップ・テトロックは、

以下のように述べています。

 

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わたしたちはすでに持っている

思いこみを裏付けようとする

だけでなく、その誤りを証明

しかねない情報を、

すばやく退けてしまうのだ。

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つまり、面接官は候補者に

会ってからわずかの間に、

無意識に好き嫌いの評価を

下してしまいます。

 

そして、その後は、

「その社員が自社に合う」

という評価を下せるような

質問しかしなくなって

しまうのです。

 

(それどころか、

「自社に合わない」

という情報を排除しよう

とすらしてしまうという

ことです。)

 

これは、心理学的に「確認バイアス」や

「認知的不協和」と言われています。

 

具体的には、現実を自分が正しい

と思った方向に真実を押し曲げて

でも合わせようとしてしまう

ということです。

 

たとえば、前職で部下30名を

抱えていた人が面接を受けに

来たとしましょう。

 

この人に対して、

「以前の仕事では、部下を

たくさん持って働く経験を

なさっていたのですね。

その経験は当社に役立てて

もらえますか?」

と質問するのと、

「部下がたくさんいたのに、

そんな辞め方するなんて

無責任だとは思わなかった

のですか?」

と質問するのとでは、

受け手の緊張も回答の内容も

変わってきます。

 

結局、その場の思いつきで

質問をすると、最初に無意識に

決めた好き嫌いの正当性を

高めるための質問しか

しなくなってしまうのです。

 

こうならないためには、どうすればいいか?

 

それは、単純ですが、

自分の会社にとって必要な要素や

聞くべき質問内容を事前に

決めておくということです。

 

質問の内容も聞き方のニュアンス

すらも統一するのです。

 

これだけで何倍もの正確さで、

自社に必要な社員かどうかを

冷静に判断できるようになります。

 

誰もが、必ず第一印象の影響を受けて

しまうことを知っておいてください。

 

桐生 将人