MENSAの思考

相手の無意識にアプローチして「賛成」させる方法

こんにちは。

桐生将人(きりゅうまさと)です。

 

営業職や交渉をする立場の人なら、

相手の「Yes」を勝ち取るために、

色んなセールステクニックを学んで

いるかもしれません。

 

提案の順序を考えたり、

ニーズを聞き出したり、

ヒアリングの時間を長くする

とかそういったものかも

しれません。

 

ですが、もし、相手の無意識に

アプローチすることができて、

相手も気付かぬうちに「Yes」を

言ってもらえる確率を上げられる

としたら、、、

 

すごいことだと思いませんか?

 

そんな方法があるのかというと、

まぁ、、、複数あるのですが。

 

今回はそのうちの1つをご紹介

しますね。

 

あ、もちろんこれは

悪用厳禁でお願いします^^;

 

まずは、ある実験を抜粋・解説

しますね。

 

////////////////////

<以下、意訳・抜粋>

・オーディオ装置の音質チェックのため

という理由で被験者にヘッドホンを

装着してメッセージを聞くように指示した

・ただ聞くのではなく、音の歪みを調べる

ために聞きながら頭を動かすように指示

を出した

・被験者の半数は頭を上下に振る

(ウンウンと頷く感じ)

・被験者の残り半数は頭を左右に振る

(ううんと否定する感じ)

・この条件でラジオの論説番組を

聞いてもらった

・結果は、頭を上下に振ったグループ

はその論説に賛成し、

頭を左右に振ったグループは

その論説に反対した

////////////////////

 

これってすごくないですか?

 

まったく意図させずに、

賛成の動作をさせるだけで、

相手に「賛成の誘因」を

植え付けたということです。

 

ということで、今回の話の

結論は簡単です。

 

「Yes」を言わせる確率を上げたいなら、

「まずは首の運動をしましょう」とか

適当なことを言って、首を上下に振らせ

まくればいいのです!

 

まぁ、、、半分冗談です^^;

 

とはいえ、そもそも、

なんでこんなことになるのか?

 

それは、人間の脳に

「無意識の脳」と「意識的な脳」

の2つがあるからです。

 

多くの人は、自分が何かを決断

するときに、「意識的な脳」で

ちゃんと論理的な判断を下して

いると思っています。

 

ですが、実は、「無意識の脳」が

その判断に影響を及ぼしていること

に気付いていないだけだったりします。

 

今回の実験でも、被験者は、

「無意識の脳」の影響によって、

知らぬうちに「賛成」または「反対」

の意見を操作されています。

 

ですが、誰もそのことに

気付いていないわけです。

 

で、こういった「無意識の脳」

への先行刺激によって、

その後の行動が誘導されることを

アメリカの著名な心理学者である

ダニエル・カーネマン氏は、

自身の著書の中で、

「プライミング効果」と呼んでいます。

 

要は、今回の話で言えば、

「賛成の動作」が先行刺激であり、

そのプライミング効果によって、

「賛成」が誘導されたというわけです。

さて、ようやく本当の結論です。笑

 

もし、あなたが相手の無意識に

アプローチして「Yes」をもらう

確率を飛躍的に上げたいのなら、

 

“「Yes」の先行刺激になる話題

や動作を複数持っておけ”

 

ということです。

 

そして、プライミング効果を

使いこなせるようになれば、

クロージング率アップ間違いなし

ということですね!

 

ちなみに、この結論から考えると、

「首の体操しましょう」

と言って首を振らせるのも、

あながち冗談とも言えませんよね。笑

 

ただ、間違っても、首を縦以外に

振らせないように注意です^^;

 

桐生 将人

―参考:『ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか?』著:ダニエル・カーネマン、出版:早川書房 (2014/6/20)

 

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