人事労務

労基署に駆け込まれても怖くない

こんにちは。

桐生将人(きりゅうまさと)です。

 

社員を雇っている経営者なら、

と一度は言われたことがある

かもしれません。

 

「労基署に駆け込むぞ!」

という脅し文句を…。

 

こういった社員は、

経営者を怯えさせて

自分勝手な主張を

通そうとします。

 

いわゆる

「モンスター社員」

というやつですね。

 

ですが安心してください。

 

あなたが思っているほど、

労基署は「社員側」に

立つことはありません。

 

なんでわかるかというと、

桐生は独立当初に知り合いに

お願いされて、

社員側として労基署に同行

したことがあるからです。

 

(そこの会社とは顧問契約も

していなければ、何の関わり

もなかったからですよ!)

 

その知り合いは、

深夜を含めて1日12時間労働、

週1日休みがあるかないか

という結構ブラックな環境で

働いていました。

 

最終的には社長と喧嘩別れとなり、

未払の残業代や深夜業を請求しよう

と考えたわけです。

 

ただ、問題がありました。

 

それは、

「タイムカードが

存在していない」

ということでした。

 

つまり、知り合いが、実際に

残業していた証拠がなかったのです。

 

ですが、本来労働時間の把握義務は

経営者側にあります。

 

だから、独立当初の桐生は、

「経営者側が労働時間の

把握義務を怠ったわけだから、

社員側の残業時間の主張は

すべて通る」

と考えました。

 

結果、どうなったと思いますか?

 

労基署の窓口に相談したところ、

こんな答えが返ってきました。

 

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残業について社員側の主張が

あったとしても、出勤簿が

なければ経営者側がその主張を

認めてくれなければ、

証拠がない以上は難しい。

労働時間の把握義務についても、

今後に関する指導は入るが、

過去に関しては指摘は難しい。

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つまり、経営者が法律違反を

していることだけをもって、

社員の主張がすべて通る

なんてことはないという

ことです。

 

これはあくまで一例で

しかありません。

 

ですが、多くの経営者が

思っているよりも、

労基署は「社員側」に一方的に

立ったりしないということは

わかったと思います。

 

社員が残業を主張しても、

経営者が「違う」と主張すれば、

その主張が通ることもあります。

 

労基署からの指導や社員の脅しを

そのまま受け入れないでください。

 

交渉する余地はたっぷりあります!

 

桐生 将人