※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した
内容を再編集して投稿しております。
こんにちは。
桐生将人(きりゅうまさと)です。
「共感力がある人」と聞くと、
どういう人を想像しますか?
きっと温和で、聞き上手で、
優しい雰囲気で、親しみやすい…
まさに友人やパートナーとして
最高の人物を想像するかもしれ
ません。
実際に、共感力に影響すると
言われている「オキシトシン」
というホルモンを噴霧すると、
・相手をより信用するようになる
・愛情や絆を強める
と言われています。
つまり、共感力がある人とは
「愛と絆に溢れる人」ですから、
やはり良きパートナーに見える
かもしれません。
では、共感力がある人は、
本当に付き合いやすくて
親しみやすい人なのか?
…というと、実際は、
そうとも言えないようです。
こんな話があります。
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<以下、意訳・抜粋>
道徳のジレンマとして
トロッコ問題※という
ものが知られている。
——————
※トロッコ問題
あなたは暴走するトロッコの
運転手で、ブレーキを踏んで
も操作が効かないとする。
目の前には5人の作業員がいて、
このままだと轢いてしまう。
その唯一の回避方法は、
進路を変更するレバーを
引くことである。
だが、その進路変更先にも
作業員が1人いて、レバーを
引けばその人を轢いてしまう。
さて、あなたはレバーを
引いて1人を轢くか、
それともレバーを引かずに
5人を轢くか?
——————
このトロッコ問題に
正解はないのだが、
あるオランダの心理学者
がこんな工夫を加えた。
・作業員に名前をつけた
・具体的には、ペイター(オランダ人)、
アフメド(アラブ人)、ヘルムート
(ドイツ人)で、これで3つのグループ
を作った
・これにより内集団(俺たち)と
外集団(奴ら)を作った
・オランダ人が実験者で、
これによってオランダ人びいき
の選択を取るかどうかを確かめた
結果は、予想に反して、
わずかにしか内集団びいき
は見られなかった。
そこで、次に「愛と絆のホルモン」
であるオキシトシンを噴霧してみた。
するとこんどは、
内集団びいきをする割合が
劇的に高まった。
この結果から心理学者は、
「オキシトシンにはひとを
内集団びいきの郷党的な利他主義者
にする効果がある」と結論した。
―抜粋:No2886-2905『スピリチュアルズ 「わたし」の謎』著:橘玲、出版:幻冬舎 (2021/6/23)
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つまり、共感力が高まると、
人は自分の身近な集団を
強くひいきするようになり、
その結果、「俺たち」以外
に対して排他的な行動を
取るようになってしまう
ということです。
逆にいえば、その集団の中に
入ってしまえば、全力で居心地
の良さを提供してくれるかも
しれません。
ただ、一度その集団に入って
しまうと、そこから離れよう
ものなら自分の集団を守るために、
辛辣な態度を取るようになる
かもしれません(トロッコで
仲間を守るためなら非情な
選択を取れるのと同じ)。
ちなみに著者はこのことを
以下のように皮肉っています。
「愛は世界を分断する」
ということで、愛と絆は
世界平和をもたらさない
ようです。笑
ですが、こう考えると、
広く浅い人間関係を持ちたい
人からすると、共感力がある
人とのお付き合いは、
めちゃくちゃ面倒に感じる
かもしれませんね^^;
共感力がある人と付き合うなら、
一生付き合う覚悟で一気に入り
込むべし。
そうでないなら、そもそも、
踏み込まない方が良い。
これが教訓ってことですね。
桐生 将人
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