MENSAの思考

飲食店が粗利率より粗利額を見るべき理由

こんにちは。

桐生将人(きりゅうまさと)です。

 

よくネット上で、ファストフードの

ハンバーガーの原価が1割だからひどい

とか、お酒の原価が低いのにお店が

ボリすぎたとか、そんな話を目にします。

 

飲食店の原価率は大体3割とか言われています。

 

つまり、1万円のお店なら

3,000円が原価、7,000円が粗利

ということですよね。

 

ですが、その7,000円から、

人件費や固定費を払うわけ

ですから、実際の営業利益は

もっと低くなります。

 

ってまぁ、一般的な話は

これくらいにしておいて…。

 

先日、クライアントと一緒に

食事をしたときにオーナーシェフの

方から「原価と粗利」についての

考えをお聞きしました。

 

彼の話はたしかこんな話だったと

記憶しております。

 

・お客さんは「原価率」を気にする

・あるお店では、実際に本当に良い素材

のものを出していて、原価率は80%

以上になったりもする

・お客さんは満足かもしれないけど、

利益が全然あがっていなかったので、

アドバイスをしてあげた

・「5万円のワインを7万円で出せば良い」と。

 

最初は意味がわからなかったのですが、

詳しく聞くとその理由に納得しました。

 

その例に出たお店は、1人単価2万円

くらいの焼き鳥屋でした。

 

つまり、売上2万円に対して、

原価率80%だとすれば、

粗利は4,000円になります。

 

一般的な原価率30%として、

1万円の売上でも粗利7,000円

なのに…これでは厳しいですよね。

 

ですが、もし、ここに5万円の

ワインをやはり原価率80%くらいで

売った場合は別の話です。

 

この場合、粗利率は変わらなくても

その粗利”額”は2万円になります。

 

このお店からすれば、粗利率を

キープしたまま5人分の粗利を

一気に稼げることになります。

 

そして、お客さんからしても、

高いワインがちゃんとしたお店で

たったの「20%乗せ」で飲めると

思えば、嬉しいわけです。

(あ、ワイン好きのセレブなら

そうかもって話ですよ!笑)

 

つまり、お客さんが”率”を

気にするなら、お店側は”額”

を考えろということです。

 

この話は、以前に取り上げた

リセールの話※と同じですね。

 

中古車とかで

「驚異のリセールバリュー60%」

というような話があります。

 

ですが、それが1000万円するとしたら、

その実額の下落は400万円になります。

 

これと、リセール20%の400万円の車を

比べた場合、たしかに”率”では負けて

いるわけですが、”額”の下落では、

後者の車が勝つわけです。

 

だから、こういった”率”の話に

ついては、必ず”額”も見ること

が重要だという話です。

 

桐生は飲食店については

買い手側の立場ですが、

“率”と”額”の両方を考えて、

お店から愛される顧客となれる

ようにがんばりたいと思います。笑

 

桐生 将人

 

※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した

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