MENSAの思考

搾取されないための「人を見極める3つのポイント」

※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した

内容を再編集して投稿しております。

 

こんにちは。

桐生です。

 

「ギバー」、「テイカー」という

言葉は有名ですよね。

 

もし、あなたが経営者なら、

最も距離を置くべきタイプといえば…

 

そう、「テイカー」です。

 

とはいえ、相手がテイカーかどうかを

見抜くのは簡単ではありません。

 

彼らは巧みに「ギバー」を装いながら、

あなたが気持ちよくなる言葉を並べて、

搾取の手を伸ばしてきます。

 

ちなみに、テイカーは

「お金持ち」が大好物です。

 

人は豊かになればなるほど、

単純な生存欲求のような”自分選好”から

「よく見られたい」「誰かに貢献したい」

というような”他者選好”へと

選好が置き換わると言われています。

 

その結果、お金持ちほどテイカーが

入り込む隙を作ってしまうことになる

わけです。

 

さらにいえば、お金持ちは「自己責任」の

レベルが高い人も多いので、搾取されても

被害を表に出しません。

 

テイカーにとってみれば、

隙だらけなうえに文句も言わない

お金持ちは「最高のカモ」だという

ことです。

 

『桐生さん。でも、自分はまだ

大したお金持ちでもないですよ』

 

そういう声もあるかもしれません。

 

ですが、もし、あなたが

現段階では自分の納得のいくような

資産を築けていないとしても、

「テイカーを見極める目」を養って

おくべきだと考えています。

 

というのも、

「搾取されてからでは遅い」

のはもちろん、それどころか、

「あなたがすでに搾取されているせいで

納得の資産を築けていない」

かもしれないからです。

 

そこで、今回は、ウォール街の

元天才トレーダー・思想家として有名な

ナシーム・ニコラス・タレブ氏の書籍

『身銭を切れ』からの学びをもとに、

「テイカーを見抜く3つのポイント」

を紹介します。

 

『まだ、自分には早い』なんて思わずに、

今すぐチェックしていってくださいね。

 

それでは、早速。

 

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ポイント1.

発言と損失リスク

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タレブ氏は、人を見極める

ポイントについて、

「買い手側と同様に売り手側が

リスクを負っているかどうか」

を重要視しています。

(つまり、売り手側が身銭を

切っているかどうかということ)

 

そのうえで、タレブ氏は信頼できる人の

特徴として以下をあげています。

 

『著名人で自分の評判を落とすかも

しれない発言を行うような人は、

誰かから搾取するための発言をしている

可能性が低い』

 

つまり、相手の発言を聞いたとき、

「相手自身の損失リスク(評判を落とす

リスク等)がどれだけ含まれているか?」

を見ることで、テイカーかどうかの

見極めができるということです。

 

テイカーであれば、何かを失うリスクを

背負ってまで相手のメリットになる発言を

することはないからです。

 

ただし、最近は単に「バズること」ことを

狙って過激な発言をする人もいるので要注意です。

 

一見リスクを背負っているように見えても、

それが”計算ずく”の炎上商法なら本質的なリスクを

負っていないので、信頼には値しませんからね。

 

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ポイント2.

その職業っぽさ

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「いかにも」という見た目や、

「完璧なプレゼン」をする人ほど

疑ったほうがいいかもしれません。

 

タレブ氏曰く、

『”その職業っぽくないこと”こそ、

ハンデを乗り越えても選ばれてきた

本質的なスキルを持っている証拠』

だということです。

 

一方で、

『見事な説明ができる人は、

実は「相手をカモにするための罠」を

練り上げている』

とも指摘しています。

 

要は、

・見た目がそれっぽくなくて、

・自分のサービスの魅力をうまく

説明できない人

であれば、テイカーである可能性が

低いということです。

 

たしかに”口下手な詐欺師”というのは

少なそうですよね^^;

 

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ポイント3.

結局、長生きしているか?

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どんなに巧妙なテイカーでも、

ずっと搾取を続ければ悪評は

広がっていきます。

 

だからこそ、タレブ氏曰く、

「その相手がどれだけ長く生存しているか」

が重要なポイントになるとのことです。

 

結局のところ、

「時間こそが最大のフィルターになる」

ということです。

 

とはいえ、日本の中小企業の生存確率の

データにはバラツキがありすぎる※ので、

「◯年生存していれば信頼できる」

ということも難しいかもしれません。

 

※よく語られる5年後の生存率15%は

日経ビジネスWeb版のベンチャー企業

のデータであり、中小企業白書では、

5年後の生存率81%となっている等

 

ただ、一つの目安としては、

「同じ仕事(会社の社歴ではなく)を

10年以上継続できている人」

であれば、テイカーである可能性は

低いのではないかと考えています。

 

「10年」という指標に関しては、

中小企業白書のデータを参考にしても

約3-4割は廃業していることになるので、

フィルター機能として十分ではないかと

思うからです。

 

というより、、、

 

もっとシンプルに言えば、

「10年以上にわたって同じ事業を

継続してきた人であれば、

最低限の信頼に値するレベル

だと思いませんか?」

ということです。笑

 

(これは、実際に起業して10年以上

生き残ってきた経営者であれば、

そんなに反対意見はないと思います)

 

ただし、ここで重要なのは、

・同じ仕事であり、

・継続できている

というところです。

 

たとえば、10年生き残っていたとしても、

・ほとんど休眠状態で生き延びてるだけ

・会社は生き残っているけど、

事業内容ややっていることが

コロコロ変わっている

ということであれば、

本当の意味で「生き残ってきた」

とは言えません。

 

だから、単純に10年以上続いているか

どうかではなく、その中身にまで目を

向けることが重要だと考えています。

 

とはいえ、”10年以上”というバーに

してしまうと、一緒に仕事ができる

相手の選択肢が狭くなりすぎる…

という話もあるかもしれません。

 

そんな方は、ぜひ、

「3年以上”活躍”し続けているか

どうかを見てから付き合う」

というルールを持ってみるのも

オススメです。

 

実はこのルール。

 

桐生がサラリーマン時代にお会いして、

今でも尊敬している先生の一人である

和仁達也先生からお聞きしたものです。

 

和仁先生は当時、

「どんな提案を持ってこられても

すぐには仕事はせず、3年はその人が

消えていかないかどうかを見てから

付き合う」

というルールを徹底されていました。

 

(ちなみに、桐生が和仁先生との仕事を

ご一緒できたのは、桐生の上司の方が

和仁先生と出会ってから3年間活躍し

続けていたおかげです)

 

実際に和仁先生は今でも活躍し続けて

いますので、「3年で判断する」という

判断基準は間違っていなかったと考えて

います。

 

ただし、期間が短くなればなるほど、

その期間における「成長」や「実績」等にも

目を向ける必要があります。

 

もし、じっくり相手を見極める時間があるなら、

最低でも10年、できれば20年以上の事業継続の

実績がある相手を選べば、テイカーに遭遇する

可能性はグッと減らせると考えています。

 

ということで。

 

今回は、

「テイカーを見抜く3つのポイント」

をお伝えしてきました。

 

ぜひ、この機会に

「あなたの周りにいる人」を

3つのポイントで見直してみては

いかがでしょう?

 

いくらお金を稼いだとしても、

テイカーに搾取されてしまったら

目も当てられませんからね^^;

 

桐生 将人

 

参考図書:『身銭を切れ 「リスクを生きる」人だけが知っている人生の本質』著:ナシーム・ニコラス・タレブ、出版:ダイヤモンド社 (2019/12/12)