MENSAの思考

年収の壁突破?でも、働き放題ではない理由

※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した

内容を再編集して投稿しております。

 

こんにちは。

桐生です。

 

昨年の10月頃からネットやテレビで

「年収の壁」という言葉をよく聞く

ようになりました。

 

これは、2023年の10月に厚生労働省が

「年収の壁・支援強化パッケージ」

という施策を打ち出したからな

わけですが、、、。

 

簡単に言えば、

扶養の範囲内で働く人たちが

もっと働けるような環境づくりを

支援していくというものです。

 

以前このブログでも、

「年収の壁」対策としての

助成金について触れました。

 

今回はもう1つの対策である

「130万円以上稼いでも

扶養のままでいられる」

という措置に触れます。

 

というのも、最近、

クライアントからこんな相談が

寄せられるからです。

 

『桐生さん、社員から聞かれたのですが、

これから2年間はいくら働いても

扶養のままでいられるって本当ですか?』

 

たしかに、そういう話が出ても

おかしくないですよね…。

 

だって、YouTubeとかを検索すると、

『年収の壁崩壊!働き放題に!』

みたいな動画を散見しますから…^^;

 

ですが、こういった話を

真に受けるのは危険です。

 

というのも、今回の措置については、

単純に”働き放題”になったという

ことではないからです。

 

そこには色んな制約条件があります。

 

まずは以下にその制約条件を

3つ紹介します。

 

————-

制約条件1.

社会保険の対象になったら扶養から外れる

————-

 

これは当たり前の話なのですが、

扶養に入っている人が社会保険の対象に

なれば、扶養から外れることになります。

 

そして、社会保険加入要件は

収入金額というよりも、むしろ、

労働日数や労働時間によって

決まります。

 

なので、たとえば、

“働き放題だ!”と言って、

週5日勤務、週30時間レベルで

働いてしまったとします。

 

そうすると、大体の会社で

その社員自身が社会保険の

加入要件を満たしてしまいます。

 

結果として、扶養から外れる

ことになってしまうわけです。

 

————-

制約条件2.

あくまでも一時的な収入変動である

————-

 

あなたの会社のパート社員が、

今年は”働き放題”だ!と考えて、

『フルタイムで働くような契約に

切り替えて欲しい』と言ってきたと

しましょう。

 

今までは時給のパートでしたが、

今年だけ月給の社員になるような

イメージです。

 

あるいは、時給のパートのまま、

今までは週2日勤務の契約だったものを

週4日勤務のような契約に切り替えたと

しましょう。

 

結果として、この社員の方は、

恒常的に130万円を超える契約に

なったわけです。

 

この場合も、やはり扶養から外れる

ことになります。

 

理由は、要件の中に

「一時的な収入変動である」

ということが入っているからです。

 

この一時的な収入変動というのは、

主に繁忙等による残業代や繁忙手当等が

想定されていて、基本給の改定等の

恒常的な収入上昇だと認められません。

 

なので、契約自体を変えてしまうと

今回の扶養認定の措置の対象にならない

可能性があるということです。

 

————-

制約条件3.

扶養者との収入のバランス

————-

 

普段あまり気にしていないかもしれませんが、

扶養の条件は「130万円未満」だけではありません。

 

条件の中には、扶養している人の収入や

仕送りの金額も含まれます。

 

具体的には以下の条件です。

 

/////////////////

【前提】

・夫が社会保険の被保険者

・妻を扶養にしている

 

【扶養の条件】

・夫と妻が同居している場合(同一世帯)、

妻の年間収入が夫の年間収入の半額未満※であること

※半額未満は原則であり、半額以上でも妻の年間収入が

夫の年間収入を超えていなければ扶養と認定される

場合もあります

・夫と妻が別居している場合、

妻の年間収入が夫の仕送り金額を超えないこと

/////////////////

 

つまり、扶養されている社員が

“働き放題だ!”と考えて収入を増やしすぎると

扶養から外れてしまう可能性があるという

ことです。

 

同居(同一世帯)の場合はこれに

該当する可能性は高くないかもしれませんが、

別居の場合には要注意です。

ということで。

 

今回は「年収の壁突破」と言いながら

実は単純に”働き放題”とは言えない理由を

お伝えしてきました。

 

もちろん、今回の制約条件に該当しなければ

今までよりも多く働ける可能性はあります。

 

ちなみに、経営者側の実務的な手続きとしては

「事業主証明」という書類の作成または提出を

するだけです。

 

これは社会保険に加入させている会社か

扶養のパートを雇用している会社かによって

役割が異なります。

 

具体的には、以下のような

役割分担です。

 

////////////////

【前提】

・夫が社会保険の被保険者

・妻を扶養にしている

 

【役割分担】

・夫の会社側は扶養の認定をするために

妻の会社へ「事業主証明」を作成する

ように依頼する

・妻の会社で「事業主証明」を作成し、

妻(または夫)経由で夫の会社に提出する

・夫の会社から行政に「事業主証明」を

提出し、扶養の認定を審査してもらう

////////////////

 

よって、もし、あなたの会社が

妻を雇っている側だとすれば、

妻から言われたら「事業主証明」

の書類を作成してあげれば良い

ということになります。

 

ちなみに、「事業主証明」については、

決まった書式がすでに厚生労働省から

発表されています。

 

内容としては、

・会社情報

・本来想定される収入金額

・一時的な収入変動の期間

・一時的な収入変動の金額

というシンプルなものです。

 

まぁシンプルだからこそ、

書き方を少し間違ったら

アウトだとも言えますが…。

 

桐生の周りでも人材不足の会社が

多いので、今回の扶養認定の措置は、

制約条件に触れないように上手に

活用したいところですね^^

 

桐生 将人

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