※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した
内容を再編集して投稿しております。
こんにちは。
桐生です。
「神は細部に宿る」
という言葉があります。
これは
「細かい部分にまで
こだわることの重要さ」
について述べた言葉だと
解釈されています。
この言葉は有名ですよね。
では、この言葉通り、
細部にこだわれば
誰でも成果をあげられるのか
というと…
そうでもないかもしれません。
要は、
細部にこだわった方が良い人と
細部にはこだわらない方が良い人が
いるということです。
まずは、一つの話を紹介します。
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<以下、意訳・抜粋>
・プロの音楽家と一般人を
被験者とした実験
・音楽の最終コンクールに
残った3人のうち、どの人が
コンクールの優勝者となったかを
予想してもらった
・予想については、以下の
3パターンの方法で試した
①音だけの演奏を聴く
②音の入った動画で演奏を聴く
③音を消した動画のみで演奏を見る
・音楽の優劣を判断するわけだから
①が最も正確で、③はバカげている
と考えるのが一般的だと、被験者は
考えた(プロの音楽家も一般人も共通)
・ところが結果は、
①のグループの正解率:
プロも一般人も25%
③のグループの正解率:
プロも一般人も50%
となった
―引用(pp.287-288):『シンプルで合理的な人生設計』橘玲 (著)、出版:ダイヤモンド社 (2023/3/8)
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なんでこうなったかというと、
音楽の最終コンクールに
残っている時点でピアニストの
演奏やパフォーマンスにおける
レベルにほとんど違いはなく、
むしろそれ以外の部分によって
評価がされたからです。
たとえば、それは、
「情熱的に鍵盤を叩く姿」
だったりするようです。
だから、「音」という要素が
取り除かれて音以外の要素に
集中できた③の方が結果的に
正解率を高めたということです。
ここからの学びは、
・メイン部分の能力は
ある程度のレベルになると
第三者評価において
ほとんど差がなくなる
・差がなくなるレベルに
達した後は、細部こそが
勝負の要となる
ということです。
そして、細部にこだわった結果、
その成果の違いは劇的なものである
ということも重要です。
たとえば、あなたが同じお金を
払うとしたらどちらにお金を
支払いますか?
A:コンクール優勝者
B:コンクール2位
…そりゃAですよね。
多くの人がこの選択をするので、
細部の違いで優勝者になった人は
2位の人の何倍もの成果をあげる
ことができるといえます。
ただ、ここで注意したいのは、
いきなり細部にこだわっても
意味がないということです。
たとえば、ピアニストの話で、
・演奏能力が全然しょぼいのに
細部にこだわっている人
・演奏能力がアッパーレベルまで
いっているけど、細部には
こだわっていない人
がいたとして、このどちらが
評価されるかと言えば、
きっと後者ですよね。
なので、あくまでも細部に
こだわるべき人というのは、
メインの専門分野のレベルが
第三者評価において
アッパーレベルにまで
達している人に限られる
ということです。
メインの専門分野が
まだ未熟なレベルである
場合は、まずはそっちを
伸ばすことに集中した方が
良いということです。
こんなことを言うと、
『自分はアッパーレベル
なんて達していないから
まだ細部にこだわらない方が
良いってことだな』
と考えてしまう人も
多いかもしれません。
ですが、そんなこともありません。
実際のところ、あなたの専門分野を
あなたと同じレベルで評価できる
顧客なんてほとんどいないからです。
(というより、あなたの専門分野に
詳しくないから、顧客はあなたの
サービスを購入するとも言えます)
つまり、あなたが思っている
よりも”第三者評価”における
アッパーレベルは低いところに
あるということです。
では、最後にまとめ。
まずは、ライバルに圧倒的に
負けてしまうことが多いなら、
わかりやすい専門分野を成長
させましょう。
→細部にこだわらない方が良い人
そんなに力の差がない気がする
相手に負けてしまうようなら
細部にこだわりましょう。
→細部にこだわるべき人
自分がどのステージにいるかで
判断してみてください^^
桐生 将人