人事労務

賞与を曖昧に伝えたせいで5.3万円損した経営者

※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した

内容を再編集して投稿しております。

 

こんにちは。

桐生将人(きりゅうまさと)です。

 

7月や8月は夏のボーナスが

払われるシーズンです。

 

今年もコロナの影響で

「支給なし」とする会社も

多いかもしれません。

 

ですが、

もし、あなたの会社が

「なんとか少しでも

社員に賞与をあげたい」

と考えているのなら、、、

 

“正しい表現”で伝えるよう

に注意してください。

 

なぜかって、

そうするかしないかで、

大きなコストの差が生まれて

しまうかもしれないからです。

 

どういうことか?

 

たとえば、以下の金額には

大きな違いがあることが多いです。

 

・社長の言う賞与20万円

・社員の言う賞与20万円

 

よくあるパターンの

「社長の言う賞与20万円」

ってどういうことでしょう?

 

おそらく、以下のものです。

 

・額面賞与:200,000円

・社会保険料(本人負担):29,940円

・雇用保険料(本人負担):600円

・源泉所得税:6,920円

・社員の手取:162,540円

 

では、逆に。

 

「社員の言う賞与20万円」

ってどういうことでしょう?

 

おそらく、以下のものです。

 

・額面賞与:246,094円

・社会保険料(本人負担):36,840円

・雇用保険料(本人負担):738円

・源泉所得税:8,516円

・社員の手取:200,000円

 

わかりますか?

 

社長は給与や賞与のことを

話すときに「額面」で話しますが、

社員は常に「手取」で考える

ということです。

 

だから、単に「賞与20万円」と

伝えてしまうと大きな誤解を

生じる可能性があるという

ことです。

 

そしてこのギャップは

会社にとって少なくない

コスト増を招きます。

 

具体的には以下のとおりです。

 

<額面20万円の賞与のコスト概算>

・賞与:200,000円

・社会保険料(会社負担):30,660円

・雇用保険料(会社負担):1,200円

・会社コスト:231,860円

 

<手取20万円の賞与のコスト概算>

・賞与:246,094円

・社会保険料(会社負担):37,725円

・雇用保険料(会社負担):1,476円

・会社コスト:285,295円

 

ということで、

認識の食い違いによって

“社長の賞与20万円”を

払うはずが、

“社員の賞与20万円”を

払うことになったとしたら…

 

なんと、会社のコストは、

5.3万円以上もの差がある

ことになるわけです。

 

ちなみに、こういった話は

結構頻繁に相談されます。

 

よくあるパターンはこんな感じ。

 

社長「今年は賞与を20万円出すよ!

(これで少しでもやる気を出して

くれたらいいな)」

社員「社長!賞与の明細見たのですが、

20万円じゃなかったんですか!」

社長「いや、額面の話だったんだけど…」

社員「20万円って言われたら、

振込額だと思いますよ…」

社長「そうか…。明確に言わなかった

こっちにも責任があるし、今回は

手取りで20万円にするよ…。

(やる気出して欲しくて支給するの

にガッカリされてしまっては意味

がない。今回は仕方ないか…)」

 

結果として、中途半端に伝えて

しまった責任を社長が被って、

社員1人あたり5.3万円のコスト

増を受け入れるということですね。

 

ということで、まとめ。

 

もし、これから賞与を払う

予定があるのなら、必ず、

「額面」と「手取」という

言葉を使うようにしてください。

 

賞与はそもそも社員にとって

嬉しいものです。

 

サラッと済ませて誤解を招く

ようなことはせず、しっかり

その違いを説明することを

オススメします。

 

桐生 将人

 

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