MENSAの思考

良い結果が出たら注意すべき理由

※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した

内容を再編集して投稿しております。

 

こんにちは。

桐生将人(きりゅうまさと)です。

 

心理テストでも人格判断でも、

良い結果が出たら嬉しい気持ち

になりますよね。

 

ですが、そういうときこそ、

注意しなければなりません。

 

まず、以下の話を紹介します。

 

////////////////

 

ある研究では、志願者に社会的

感受性を評価する検査の成績が

非常によかった、または非常に

悪かったと伝え、その後、二つの

科学報告(この検査が妥当だと

する報告と妥当でないとする報告)

を評価させた。

成績のよかった志願者は、

妥当でないとする報告より、

妥当だとする報告のほうが

適切な科学的手法を用いている

と考えたが、成績の悪かった

志願者は正反対のことを考えた。

 

―引用・参考(No.3007-3013)『明日の幸せを科学する』著:ダニエル・ギルバート、出版:早川書房 (2013/12/11)

////////////////

 

どういうことかというと、

 

自分にとって好ましい結果

をもたらした手法はそれだけ

で信頼性が高い手法だと評価

してしまい、

 

逆に自分にとって、

好ましくない結果を

もたらす手法は、

それだけで信頼性が低い

手法だと評価してしまった

 

ということです。

 

ここで重要なのは、

「その手法の信頼性」と

「自分の結果の内容」が

関係ないことくらい

すぐわかりそうなものなのに、

多くの人が無意識に自分に

とって都合の良い判断を下して

しまったということです。

 

さらにいうと、

自分にとって好ましい結果

がでた場合、人は、その

手法の信頼性を調べなくなる

傾向もあります。

 

たとえば、自分のIQが低い

ことがわかると、必死に

IQテストの信頼性について

調べ始めるかもしれません。

 

ですが、逆に自分のIQが

高ければIQテストの粗探し

をスパッとやめて、その

テストを正しいものだと

信じてしまうということです。

 

これらの傾向によって、

人は自分にとって好ましい

結果が出たものを根拠なく

信じてしまう傾向があり、

さらにその信頼性を調べよう

ともしないことがわかります。

 

まぁその方が心地よく日々を

過ごせると言えるかもしれません^^;

 

ですが、もし、これを悪用

されたとしたら…

 

まったく根拠のない手法を

信じ込まされることになる

わけですから、恐ろしい話

ですよね。

(むしろ、そういうものはすでに

多く存在しているかもしれません)

 

では、人は、この無意識に

どう抗えばいいか?

 

それは、

「自分にとって好ましい

結果が出たときほど、

その手法の問題点を

探すようにする」

ということです。

 

良い結果が出たときは、

無意識にその手法の正しさ

を信じようとするわけです

から、そういうときこそ、

その手法の問題点に

目を向けるようにしろ

ってことです。

 

結果的にその手法の

信頼度が高ければ、

「よかったよかった」

で終わります。

 

逆に、信頼性が低いもの

であれば、誤った方向に

進まなくて済んだという

ことで、やはり「よかった」

となりますよね。

 

マーケティングや

自己啓発セミナーは、

こういった人の無意識を

巧みに操ります。

 

自己防衛のためにも、

「良い結果が出たら要注意」

と覚えておいてくださいね。

 

桐生 将人

 

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