マネジメント

給与と連動させるべき唯一の指標とは?

こんにちは。

桐生将人(きりゅうまさと)です。

 

経営者の方は、少し規模が大きく

なってくるとやたらと給与制度や

人事評価制度を作りたがります。

 

そして、うさんくさいコンサルに

多額のお金を払って、人事評価制度を

導入します。

 

結果として、社員満足度が上がる

どころか、現場は仕事が増えて、

社員満足度は低下します。

 

とまぁ、毒を吐きましたが、

実際に人事制度の多くは、

色んな書籍で「意味がない」ことを

“元”トップ人事コンサルタントや

優秀な経営者が暴露しています。

 

そして、桐生自身もクライアントに

頼まれて導入のお手伝いをしたこと

がありますが…

 

結果として、時間ばかりかかって、

仕事は増えて、中間管理職のストレス

が溜まって、最悪でしたね。

 

先日から紹介しているNETFLIXの

人事戦略本の中でも、GEやNETFLIX

といった大企業すらも人事評価制度を

どんどん廃止する方向だと述べていました。

 

簡単にいうと、

「人事評価制度のメリットが

まったくわからない」

というのが理由です。笑

 

とはいえ、

「人事評価制度がなければ、

給与はどうやって決めれば良いのだ!」

という会社もあるかもしれません。

 

何かしらの指標がないと判断ができない

ということですね。

 

これについては、NETFLIXの人事戦略の

考えが非常にシンプルです。

 

NETFLIXの考えは、

「給与は業績への貢献度にだけ連動させる」

というものです。

 

そして、こうする理由は、

「優秀な社員をえこひいきする」

ために必要だからです。

 

優秀な社員を会社に引き止めるためには、

他の社員と差別しなければなりません。

 

たとえば、

年間売上1億円を稼ぐ社員と

年間売上1000万円の社員が

いたとします。

 

経営者は、優秀な前者の社員を

引き抜かれないために、

年収2000万円を払うことにした

とします。

 

粗利を考えれば十分にそれで

メリットがあったわけです。

 

ですが、後者の社員は、

年収300万円だったとします。

 

ここで後者の社員がどこからか

前者の社員の給与を聞きつけて、

不満を言ったとします。

 

「彼はもちろん優秀だけど、

俺だってがんばっている!

勤続だって俺のが10年長いし、

会社への愛は10倍ある!

仕事へのやる気も労働時間を

見てくれればわかるはずだ!

俺は彼より2倍働いている!

他の社員への教育だって

している!

それを評価してくれないのか!」

 

まぁこんな感じです。

 

こうなったときに、もし、

会社が人事評価制度によって、

勤続年数やら情意項目やらの

評価をしていたらどうでしょう?

 

勤続年数や情意項目の評価を

踏まえてこの社員に対して

「なぜこのえこひいきが正しいか?」

を説明しないといけないわけです。

 

これが大変な作業であることは

なんとなくわかりますよね?

 

そもそも、給与テーブルの中に

これだけ大きなえこひいきを

組み込むこと自体が難しいかも

しれませんが…。

 

では、もし、給与が業績への

貢献度だけと連動されていれば

どうなるか?

 

この社員への説明はシンプルです。

 

「彼は1億円、あなたは1000万円。

業績の貢献度を考えればわかりますよね。」

 

これで終了です。

 

「そんなに優秀な社員はうちの会社には

来ないから関係ないね!」

 

そう思った方はちょっと待ってください。

 

優秀だろうと優秀じゃなかろうと、

社員は「給与」について少なからず

不満を感じています。

 

それは、

「なぜ自分の給与がこの金額なのか」

が明確に説明されないからです。

 

そして、その説明を難しくしている

のが人事評価制度なのです。

 

シンプルに業績への貢献度だけに

連動させた給与になっていれば、

この説明が簡単になります。

 

もし、社員に対して

「納得感のある給与」を払ってあげたい

と思っているなら、小難しい人事評価制度

なんか作るのはやめて、業績への貢献度

だけと連動させた給与制度にしてしまう

のも1つの手ですよ。

 

桐生 将人

 

※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した

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