マネジメント

こういう人は”良い環境”に行ってはならない

こんにちは。

桐生将人(きりゅうまさと)です。

 

以前に、ノミのジャンプの話を

しました。

 

そこでもお話しましたが、

人はノミとは違って、

自信喪失しているときに、

やる気満々の群れに入れられても

逆効果になる可能性があります。

 

だから、よく”良い環境が人を育てる”

といった話がありますが、これも、

すべての人にあてはまると思ったら

危険だと言えます。

 

事例を交えてお話します。

 

都心の高級住宅街である「青山」に

超人気の公立の小学校があります。

 

この小学校に入学させるために、

青山に住むほどの所得がない親は、

安いワンルームを借りて住民票を

青山の住所に移したり、他人に

住所を借りたりするそうです。

 

そこまでして親が求めるのは、

子供のための”良い環境”なわけです。

 

ここでいう”良い環境”とは、

バリバリに勉強をして、

当たり前に中学受験をして、

偏差値の高い学校を目指す

(世間一般でいう)優秀な子供たち

しかいない環境のことです。

 

この親たちは、そういう”良い環境”に

自分の子供も置きたいわけです。

 

ですが、この”良い環境”は

逆効果になることがあります。

 

たとえば、有名な塾に通って

いるけれど、成績が伸び悩んでいる

子がいるとしましょう。

 

その子は、遊ぶことも我慢して、

朝から晩まで勉強をしているのに

成績は”中”程度。

 

自信喪失になり、勉強が嫌に

なってきていました。

 

親は、その子の成績を伸ばすために、

「諦めずに勉強を頑張っていて、

優秀な成績を勝ち得ている子供」

がたくさんいる学校に入学させたとします。

 

彼らのほとんど全員が、

“上”の成績です。

 

親にとっては、

“良い環境”に子供を置きたい

という一心で行ったことです。

 

では、自信喪失になっている子供が

その環境に入れられて、

「みんな勉強を諦めずに頑張って

いるから、僕も頑張ろう!

自分も”上”の成績を出すぞ!」

となると思いますか?

 

もちろんそういう子もいるでしょう。

 

ですが、多くの場合は逆パターン。

 

つまり、

「やっぱり上には上がいる。

僕がいくら頑張ってもダメなんだ。

もう勉強は諦めよう。」

となってしまう可能性が高いです。

 

これは、もちろん「自信喪失の

ときにとどめを刺された」という

メンタル的な要因も考えられます。

 

ですが、人間の進化心理学的な要因も

関係していると言えます。

 

人間は群れ社会に生きていて、

本能的に「自分のポジション」を

探す習性があると言われています。

 

たとえば、クラスに勉強が優秀な

人間がいるとして、自分はその人間に

勝てないと思ったとします。

 

そうすると、その子は、群れにおける

自分のポジションを得るために、

「勉強を頑張る」という道をスパッと

捨ててしまい、他の道を模索します。

 

たとえば、スポーツに入れ込んだり、

お笑いキャラになったり、

不良になったり、

ゲームに熱中したり、、、

 

とにかく学校で人気になれて、かつ、

目立てる別のポジションを

得ようとします。

 

つまり、勉強で優秀な人ばかりいる環境に

自分の子供を置くということは、

同じように勉強をするようになる

どころか、逆効果を生む

可能性があるということです。

 

では、勉強で落ち込んでいる子供を

もっと勉強させたいと思うのなら

どういう環境に置くのが良いのか?

 

それは、成績が”下”ばかりの学校に

入れるということです。

 

つまり、一般的にいう”悪い環境”に

子供を置けということですね。

 

一瞬、「え?!」と思うかもしれませんが、

習性を考えれば納得ですよね?

 

というのも、周りが”下”の成績しか

取れていないとすれば、この子供に

とって目立てるポジションは

「勉強ができるキャラ」になるわけです。

 

そして、子供は一度築いたポジションを

守ろうとしますから、より勉強するよう

になるということです。

 

これは仕事も同じです。

 

自分が仕事で自信喪失したときに、

優秀な人がいる環境に行ってはダメです。

 

自信喪失しているときに

「優秀な人」を見れば、

打ちひしがれるだけです。

 

メンタル崩壊です。

 

そういうときは、自分よりも、

仕事ができない人の環境を

求めてください。

 

そこで「自分って結構やれるじゃん」と

思えたら自信を取り戻せます。

 

そして、その「仕事がデキるキャラ」の

ポジションを守るために、バリバリ仕事を

するモチベーションが湧いてくるのです。

 

ちなみに、自分が仕事に自信満々で

順風満帆のときは、優秀な人がいる

環境に行ってみてください。

 

自信満々のときは「優秀な人」を見て、

「自分も負けないぞ!」と考えられる

メンタルがありますから。

 

モチベーションアップに繋がります。

 

常に”良い環境”は同じではありません。

 

あなたの今の”良い環境”を探してくださいね。

 

桐生 将人

 

※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した

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