こんにちは。
桐生将人(きりゅうまさと)です。
ここ数日にわたり、マニュアルに関する
話をお送りしています。
今回は、マニュアル作成を
スタートするにあたって、
よくあるハードルについてお話します。
それは、
「社員のオリジナリティをなくすのでは?」
「モチベーションが下がるのでは?」
ということです。
「人を雇う」ということの
メリットの1つは、
「三人寄れば文殊の知恵」
ということわざがあるように、
その人たちの発想や創造力を
持ち寄れることにあるのでしょう。
ですが、マニュアルを作成して、
仕事を均一化してしまうとどうなるか?
なんとなく想像がつく問題点として、
「決まった通りのやり方しか
できないからモチベーションが
下がってしまう」
「その人のオリジナリティや
発想が出てこなくなってしまう」
ということが挙げられると思います。
ですが、実際はそんなデメリットは
生じないようです。
無印良品を38億円の赤字から
V字回復させた立役者である
松井忠三氏は以下のように
言っています。
//////////////////////
・マニュアルを作成することで、
オリジナリティが生まれる
・マニュアルを作成することで、
モチベーションがあがる
//////////////////////
これは一見すると世間の常識とは
真逆のことのように聞こえます。
では、なぜそんなことが起きるのか?
実は、この言葉の中には
重要なポイントがあります。
それは、
「マニュアル自体がオリジナリティ
を生み出したり、
モチベーションをあげる」
のではなくて、
「マニュアルを作成するという
行為がオリジナリティを生み出したり、
モチベーションをあげるのだ」
ということです。
松井忠三氏は、以下のように話しています。
「マニュアルは行動を制限するために
作っているわけではない」
「マニュアルを作り上げるプロセスが重要」
もう少し詳しく説明しますね。
マニュアルを自分で作成することで、
自分の仕事を見直すきっかけが生まれます。
それによって、自分の仕事の改善点が
見えてきます。
その改善点は自分なりの改善点ですから
オリジナリティが生まれるということです。
さらに、それをリアルタイムで探していく
姿勢が身につけば、どんどん発想力が
磨かれていくでしょう。
次に、モチベーションについて。
松井忠三氏は、マニュアルを使うことで
モチベーションが落ちてしまう理由は
「他人のマニュアルをなぞるから」と
指摘しています。
たしかにマニュアル人間が生まれるのは、
会社が作ったマニュアルを社員に押し付けて
それ以外の行動を許さないからです。
その結果、自分で考えるのをやめて
会社の許可を得ないと何もできない人間が
できあがってしまうわけです。
ですが、もし、自分でマニュアルを作って、
それを使いながら日々改善していくという
方法だったとしたらどうでしょう?
むしろ、自分ができることが増えたり、
自分の能力が向上していることを
可視化することができるわけです。
明らかにマニュアル人間とは真逆の
オリジナリティもあり、モチベーション
も高い社員ができあがりそうでは
ないでしょうか?
ということで、今回は、
「マニュアルはマニュアル人間を作り、
モチベーションを下げてしまうのか?」
というテーマで話してきました。
答えは真逆でしたね?
今回の超重要なポイントは、
マニュアルはそのもの自体
はもちろんだが、むしろ、
マニュアルを作るという行為に
価値があるということです。
だからこそ、
コンサルタントなんかに外注したり、
一部の社員にだけ作らせては
意味がないわけです。
大変なことはわかりますが、
皆で作るしかないってことですね!
桐生 将人
参考図書:『無印良品は、仕組みが9割 仕事はシンプルにやりなさい』著:松井忠三、出版:角川書店 (2013/7/10)
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