MENSAの思考

今さんを愛しすぎて困っています

※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した

内容を再編集して投稿しております。

 

こんにちは。

桐生です。

 

桐生は最近になって、

今さんを愛していることに

気付きました。

 

それどころか、

自分を知れば知るほど、

今さんを愛しすぎていることに

気付いて困っています。

 

なんとか他に目を向けるために

必死な状況です。

 

あ、、、

 

誤解のないようにお伝えすると、

「今の自分」と「将来の自分」

における「今の自分さん」のことです。

 

危ない危ない…。

 

自分の周りにも「今」という

名前の方が複数人いますので、

変な誤解を生むところでした…。笑

 

さて、最近の桐生のブームは完全に

以下の書籍からの学びをもとにした

思考実験と実践です。

 

『THINK FUTURE 「未来」から逆算する生き方』

著:ハル・ハーシュフィールド、出版:東洋経済新報社 (2024/9/4)

 

ここ最近のブログでも2回にわたって、

「10年後、20年後の将来において

より良い人生を生きるための方法」

についてお伝えしてきました。

 

このブログの読者であれば、きっと、

「将来の自分との関係性が重要だ

ということがわかりました!

それに取り組んでいきます!」

となっているかと思いますが、、、

 

そんなことが簡単にできれば、

「将来の自分が他人」だなんて

問題に誰もぶつかっていないかも

しれませんよね^^;

 

ここにおける最大の問題は、

「今の自分」を愛しすぎている

ということです。

 

桐生自身も、「将来の自分」との

関係構築に取り組んでいるところですが…

 

自分を知れば知るほど、

「将来の自分」よりも「今の自分」を

愛しすぎていることに気付きます^^;

 

ですが、その関係性を変えていかないと

「将来の自分」を幸せにすることは

できないこともわかっています…。

 

そこで、今回は、あなたと一緒に

・人はなぜ、今を重視してしまうのか?

・その結果、どういうワナが潜んでいるのか?

について考えていきたいと思います。

 

相手(今さん)を知らなければ

戦いようもありません。

 

まずは相手(今さん)を知ることから

始めましょう!

 

では、早速。

 

「人は今を重視してしまう」

 

これについては行動心理学の研究結果も含め、

散々お話してきました。

 

ですが、そこまで言っても、

『今を重視してしまうのはわかったけど、

10年後じゃなくて1年後くらいの自分なら

すぐに関係性が作れそうじゃない?』

という意見が出てきます。

 

ですが、1年後だろうと10年後だろうと

やはり「今さん」の足元にも及ばないかも

しれません。

 

桐生はサウナに行くことがあるのですが、

サウナに入る時間を12分と決めています。

 

(理由は特にないのですが、

多くのサウナには12分計があるので

それに合わせています)

 

サウナに入って毎回不思議に思うのが、

入ってから10分ほど経つと、

なぜか残りの2分がその前の10分と

同じかそれ以上の長さに感じられる

ということです。

 

実際の時間の長さは1/6なのに、

長さは同じかそれ以上に感じるわけです。

 

きっとあなたも同じような経験を

したことがあるのではないかと思います。

 

・大好きな恋人との食事の時間は

あっという間に過ぎるのに、

嫌いな上司との飲み会は長く感じる

・仲の良い友人と話している時間は

すぐ過ぎるのに、苦手な勉強の時間は

長く感じる

等など…

 

ここからわかるのは、

「時間は絶対的な長さとして

感じるものではない」

ということです。

 

次にイェール大学の面白い研究を

紹介します。

 

それはこんな実験です。

 

///////////////

・3ヶ月後、1年後、3年後がどれくらい

長いかを線で書いてもらった

・客観的に見れば、3か月より1年が長く、

1年より3年が長くなる

・そして、数学的に言えば、

1年は3か月よりも4倍長い線になり、

3年よりも1年は3倍長い線になる

・だが、結果は、

1年は3か月の1.2倍(客観的には4倍)、

3年後は1年後とほぼ同じ長さとなった

///////////////

 

つまり、人は「今」でなければ、

1年だろうと3年だろうとあまり関係なく、

「今かそれ以外か」で見ているということです。

 

そして、「今」は自分で、

「それ以外」は他人なわけですから、

人は(無意識的には)今を優先して

しまうということです。

 

では、次に、

「今を優先してしまうがゆえに

どういったワナが潜んでいるのか?」

についてお伝えします。

 

代表的なものに、

「プロジェクション・バイアス」

というものがあります。

 

これがどういうものかというと…

 

「昔好きだったバンド」を想像すると

イメージしやすいかと思います。

 

あなたが学生時代に好きだったバンドが

あったとします。

 

その頃はなけなしのお小遣いをはたいて

コンサートに行ったり、CDを買ったり、

グッズを集めていたかもしれません。

 

そして、あなたもその頃は、

「10年後に自分が大人になって

お金を稼ぐことができれば、

もっとこのバンドのコンサートに

参加したりグッズも買えるのに!」

なんて思っていたかもしれません。

 

ですが、どうでしょう?

 

今、あなたはそのバンドを当時と

同じ熱量で好きだと言えますか?

 

…桐生は「No」です。

 

桐生も結構色んなバンドを好きだった

時代もあるのですが、今となっては

そのバンドの曲なんてまったく聞きません^^;

 

ですが、多くの人は、

「将来の自分を想像したときに、

“現在の感情がそのまま未来の自分も持っている”

と考えて現在の感情を過剰に反映させてしまう」

と言われています。

 

これが「プロジェクション・バイアス」です。

 

ですが、実際はどうでしょう?

 

10年前の自分と今の自分…

結構変わっているところがある

と思いませんか?

 

食事の好み、服の好み、

好きなスポーツはもちろん、

お金の使い方、人間関係の作り方等など…

 

生活環境や社会的立場が変わっていれば、

かなりの変化がある人もいると思います。

 

それなのに、多くの人は

「10年後もそんなに自分は変わらない」と思って、

「将来の自分」を想像しているということです。

 

実際に、著者の紹介している1万9000人への

アンケート調査では以下の回答が大多数だった

ようです。

 

『過去の自分と現在の自分は、性格や価値観に

顕著な変化があったが、未来の自分はそれほど

変わっているとは思えない』

 

ここに「将来の自分」を想像するときのワナが

あります。

 

そのワナとは、多くの人が

「プロジェクション・バイアス」等によって、

「将来の自分」を想像するときに、

「今の自分」とほぼ変わらない自分を想像して

しまうということです。

 

もし、あなたが「将来の自分」だと思って

必死に関係構築をしていた相手が、

“将来”という仮面を被った「今の自分」だった

としたら、目も当てられません。

 

(結果、無意識がさらに強化されて

「将来の自分」を幸せにするための行動が

抑制されることになるわけです)

 

だから、「将来の自分」を想像するときは、

・「将来の自分」はきっと過去から今と

同じくらい変わっている

・「今の自分」の感情は将来もずっと続く

ものではない

ということを意識しておくことが重要です。

 

同じでない自分を想像するのは

難しいかもしれませんが、

「同じでない」というだけで、

少なくとも「間違って”今の自分”と

関係強化してしまう」ことだけは

避けられると言えます。

 

「今の自分」は「将来の自分」と比べれば、

すでに困ってしまうくらい愛しています。

 

僕らはしっかり「将来の自分」との関係強化に

取り組んでいきましょう^^

 

桐生 将人