人事労務

サステイナブルな人事制度

こんにちは。

桐生将人(きりゅうまさと)です。

 

サステイナブル…

 

なんか聞いたことあるけど、

意味の思い出せない言葉です。

 

ふとしたときに、

この言葉が目に入ってきて、

「なんだったっけな〜」

と思って、意味を調べたら

早速使いたくなったので

使いました。笑

 

サステイナブルとは、

「持続可能な」

という意味です。

 

よく「持続可能な社会」と

いった言葉で使われるやつです。

 

ということで、今日は、

「サステイナブルな人事制度」

 

…つまり、

「持続可能な人事制度」

についてお話したいと思います。

 

なぜこんな話をするかというと、

多くの会社が人事制度を作るときに、

細かく作りすぎたり、

しっかり作りすぎることで

逆に大きなリスクを抱えている

ということを知ってほしい

と思ったからです。

 

特に、人事制度コンサルタントの

ようなところに頼んで、数十万円

から数百万円を払って作った制度

なんかは、こういった事態になり

がちです。

 

それは当たり前といえば当たり前で、

彼らは人事制度を作ることが仕事で

あって、あなたの会社にとって持続

可能かどうかに興味はありません。

 

人事制度の運用はあくまでも、

会社側の役割なのです。

 

これを理解せずに安易に複雑な

人事制度を導入した会社は悲惨です。

 

コンサルタントは、数百万円たる

人事制度を作るために、内容を

複雑化していきます。

 

「あなたの会社にぴったりあった

人事制度を作ります!」なんてこと

も言うでしょう。

 

ですが、その結果、できあがった

人事制度を会社が運用できるかは

別の話です。

 

多くの会社は制度自体を

まともに運用することができず、

運用方法も理解できません。

 

で、そうなったときに、

「くそ〜!人事制度なんて作って

お金をドブに捨てた!」

と悔しむわけですが、、、

 

それで終わるならまだマシです。

 

実は、持続不可能な人事制度を

導入することは、利益ゼロどころか

利益をマイナスにするリスクを

はらんでいるのです。

 

たとえば、社員を懲戒するときに、

多くの会社では、社長が感覚的に、

罰します。

 

あるいは口頭注意くらいするでしょう。

 

そこから少し進んだ会社では、

社長が就業規則をペラペラめくって、

該当する懲戒事由と懲戒内容を

適用します。

 

これくらいは、努力すれば

誰でもできる範囲ですよね?

 

まさに「持続可能な人事制度」です。

 

では、ここからピカピカの人事制度

を考えてみます。

 

たとえば、

 

・社長と役員及び労働者が投票によって

選んだ労働者代表から構成される

懲戒委員会を設置する

・懲戒する場合は、懲戒委員会を開催し、

協議をして決定する

・懲戒委員会の議事録は2年間保管する

・懲戒委員会のメンバーである労働者

代表は1年毎に投票により変更する

 

といった内容にしたとしますね。

 

もし、この運用がしっかりできて

いるとすれば、労働者から裁判を

起こされたときにも会社側が有利

になる可能性はあります。

 

ですが、こんな面倒な運用を常に

行うことってそれなりの規模がある

会社でなければ難しいです。

 

その結果として、

 

・懲戒委員会を開催せずに、

懲戒を下してしまう

・懲戒委員会のメンバーが

当初の規程と異なる

(たとえば、社長と役員だけとか)

・議事録が作成されていない

・メンバーは数年変わっていない

 

といったことが起きるわけです。

 

もし、こうなってしまったら、

会社は裁判で有利どころか不利な

状況に追いやられます。

 

なぜなら、会社は

「懲戒委員会を通す」

というルールに違反しています。

 

よって、

「会社側の懲戒に瑕疵があった」

と見なされてしまい、

懲戒自体を無効とされてしまう

可能性があるからです。

 

もともと懲戒委員会なんてなければ、

こういったことは生じませんでした。

 

だからこそ、しっかりと運用できる

「持続可能な人事制度」を作ること

が大切だということです。

 

懲戒委員会は一つの例ですが、

人事評価制度なんかも同じことです。

 

「こういう評価になったら昇給する」

みたいな複雑な制度を導入したとします。

 

ただ、忙しくて評価のための面談が

定期的にできていなかったり、

複雑すぎて、ちゃんと給与に連動する

ことができていなければどうなるか?

 

あとから、「昇給されるはずの給与が

昇給されていない=未払賃金がある!」

みたいな労働問題が起きるリスクを

抱えてしまうわけです。

 

安易に給与等にも連動する人事制度を

作ろうとする会社は多いです。

 

そして、そういう会社をカモにする

コンサル会社も多いです。

 

桐生は、個人的には人事評価制度のような

ものを作ること自体オススメしません。

 

ですが、

もし、それでも導入したいなら、、、

 

何よりもまず、

「持続可能な人事制度」

を作ることを考えてください。

 

桐生 将人

 

※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した

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