※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した
内容を再編集して投稿しております。
こんにちは。
桐生です。
なんか悪そうなタイトルです。笑
今回は、社員が会社に対して
もっと好意を持ってくれて、
定着率アップに繋げるための
戦略をお伝えしたいと思います。
ちなみに「人事制度がなんたら…」
なんて話ではありません。
“人間の本能”を利用した戦略です。
あ、一応、悪用厳禁でお願いします…＾＾；
では早速。
あなたは「認知的不協和」って
知っていますか？
これは、人間が自分の思考や
行動が一貫していないときに
感じるストレスのようなもの
です。
そして、人間は本能的に、
この矛盾を解消するために
自分の行動を変えると
言われています。
よく認知的不協和の説明で
使われるのが「タバコ」です。
喫煙者はタバコが健康に悪いという
ことを知っています。
ですが、自分はタバコを吸っています。
ここに思考と行動の矛盾が生じて
いるわけです。
この場合、矛盾を解消するために、
思考を変化させます。
たとえば、
「タバコを吸うのはストレス
解消のためである」
「ストレスの方が一般的な
リスクよりもっと身体に悪い」
と考えることで思考と行動を
一貫させるということです。
ここで重要なのは、人には、
一般的に悪いと言われている
ことがある場合、
「良いことと結びつけて
認知的不協和を解消したい」
という本能があるという
ことです。
では、これをどう活かすか？
たとえば、対大企業で
考えてみましょう。
中小企業の社員にとって
大企業と比べてしまうと
どうしても「悪い」と
感じてしまう部分があると
思います。
（というより、他人の芝生は
青く見えるものですから、
何かしら自社よりも「良い」
と思うものがあるでしょう）
たとえば、
・会社が安定していない
・給料や賞与の平均が低い
・福利厚生が悪い
・社外へのステータスが低い
とかでしょうか。
もし、社員がこういった
「悪い」を認識しているとしたら、
社員は本能的にその認知的不協和を
解消しようとします。
で、その会社に好意を持ったり、
その会社に残る方向で認知的不協和
を解消してくれればよいのですが、
「転職する」という形になって
しまう可能性もあるわけです。
であれば、社員にその解消作業を
委ねてはならないということです。
具体的には、
会社側がその「悪い」に対して、
自社なりの「良い」を組み合わせて
認知的不協和を解消してあげれば良い
ということです。
たとえば、
「会社が安定していない」
に対して、
「柔軟に自分の考えを
会社に提案できて、
チャレンジすることができる」
とか
「給与や賞与の平均が低い」
に対して、
「給与制度に縛られていないから
昇給スピードも早いし、
成果によって青天井である」
とか
自社ならではの「良い」を
社員に伝えることで
意図的に認知的不協和を
解消してあげるという
ことです。
この方法は、もちろん
対大企業だけではなく、
ライバル企業に対しても
有効です。
さらに言うと、今回の方法で
「認知的不協和を解消する」
ということをした場合、
社員は自社の「良い」に
注目するようになりますので、
好意を持ってくれやすくなる
とも言えます。
それに加えて、
「認知的不協和を解消した状態」
になると、大企業やライバル企業
に行こうとすれば、現在の一貫
した状況から逆に認知的不協和の
状態に陥ることになるわけですから、
本能がそれを拒否してくれるとも
言えます。
結果として、社員の認知的不協和を
会社主導で解消してあげることは、
社員が好意を持ってくれたり、
定着率アップに繋がるということです。
もちろん、全社員の考えている
あらゆる「悪い」を把握することは
不可能だと思いますので
万能な方法とは言えません。
「本当に残って欲しい社員に対して
ピンポイントに使う」くらいから
チャレンジすると良いかもしれませんね＾＾
桐生 将人
参考図書：『バカと無知』著：橘玲、出版：新潮社 (2022/10/15)
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