※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した
内容を再編集して投稿しております。
こんにちは。
桐生です。
部下のマネジメントにおいては
ホウレンソウが大切である…
よく聞く話です。
そう。
「報告・連絡・相談」
のことですね。
なんで急にこんな話を
したのかと言いますと…
実は、桐生が役員をしている
会社でこの「ホウレンソウ」を
使わないことになったからです。
で、それに合わせて、
桐生の経営している
社労士法人においても
ホウレンソウを廃止する
ことを決めました。
では、なぜ一般的な会社で
当たり前に使われている
ホウレンソウを廃止する
ことにしたのか?
それは「ホウレンソウ」に
重大な欠陥があるからです。
たとえば、以下を読んでみて
ください。
////////////////
部下「競合他社の◯◯が
月1万円の格安サービスを
出しました!
今すぐ対策を打ちたいです!」
上司「よしわかった!
では、相手に”高くない”という
印象を持ってもらえるように
再度提案をしてきてくれ!」
////////////////
どうでしょう?
ホウレンソウはしっかりと
していそうですよね。
ですが、この後、
こんなことが起きて
しまいました。
////////////////
部下「すぐに既存顧客に
同じ金額になるように
特約を整理した見積書を
持っていったのですが…
『今まで無駄な特約を
売りつけていたのか!』
と怒られてしまいました…」
上司「え?!なんでそんな
ことをしたんだ!
『うちはしっかりと特約を
付けているからこれだけの
金額がかかるけど、
安心できるサービス内容に
なっている』という感じで
うちの価値を伝えないと
ダメじゃないか!」
////////////////
さて…
なぜ、ホウレンソウは
しっかりとしていたはずなのに、
こんなすれ違いが起こって
しまったのか?
それは、ホウレンソウでは、
コミュニケーションにおける
重要な要素の1つが抜けて
しまうからです。
それが何かというと
「解釈・判断」です。
さっきの例の中にあったのは、
===============
事実:競合他社が安いサービスを出した
行動:既存顧客に「高くない」と思って
もらえる提案をしよう
===============
という2つの要素でした。
つまり、事実と行動は共有できて
いるものの、解釈や判断についての
共有がありませんでした。
ですが、実際は部下と上司の
「解釈・判断」には以下のような
ズレがあったわけです。
===============
部下:同じ金額で見積りを出し直して
「高くない」と思ってもらおう
上司:自社のサービスの価値をしっかり
と理解してもらうことで「高くない」と
思ってもらおう
===============
その結果、コミュニケーションの
ズレが生じてしまったわけですね。
そもそも、この「解釈・判断」は
最も主観や違いが生じる部分と
言えますが、ホウレンソウには
その要素が入っていないのです。
そんなわけでホウレンソウを
廃止したですが…
報告や連絡を廃止したわけでは
ありません。
それに変わる新しい用語を
使うようにしたわけです。
それが何かというと、
「ソラ・アメ・カサ」
です。
ちなみにこれは桐生が作った用語
ではありません。
かの有名なマッキンゼーの日本支社で
開発された「問題解決の型」の1つ
だそうです。
「ソラ・アメ・カサ」は
こんな感じで使います。
/////////////
ソラ「空を見ると黒い雲がたくさん出ている(事実)」
アメ「雨が降りそうだ(解釈・判断)」
カサ「傘を持っていこう(打ち手・行動)」
/////////////
これだとよくわからないかも
しれませんので、さっきの事例に
あてはめて考えてみます。
/////////////
<部 下>
ソラ:競合他社の◯◯が
月1万円の格安サービスを
出しました!
アメ:??
カサ:何らかの対策を
打ちたいです!
<上 司>
ソラ:競合他社の◯◯が
割安なサービスを出したので
何か対抗策を講じたいという
ことですね
アメ:??
カサ:相手に”高くない”という
印象を持ってもらえるように
再度提案をしてきてくれ!
/////////////
つまり、完全にアメが抜けて
いたということですね。
では、「ソラ・アメ・カサ」を
意識してやり取りをしていたら
どうなっていたのか?
たとえば、こんな感じでしょう。
////////////////
<部 下>
ソラ:競合他社の◯◯が
月1万円の格安サービスを
出しました!
アメ:金額が同じくらいに
ならないと競合他社に
契約を取られてしまうと
思います!
カサ:何らかの対策を
打ちたいです!」
<上 司>
ソラ:競合他社の◯◯が
割安なサービスを出したので
何か対抗策を講じたいという
ことですね
アメ:それなら、単純に
サービスを削って見積りを
安くしても差別化ができないし、
急にサービスを削ったら、
「今までのものは過剰な内容
だったのか?」と思われて
しまう可能性があります
カサ:だったら、価格は変えずに
見積もりで出している各サービス
の価値をしっかりと伝えることで
「それなら高くないな」と思って
もらえるような提案をしてきて
ください
////////////////
どうでしょう?
お互いが「判断・解釈」を
入れたことでずいぶんと
コミュニケーションのズレが
なくなったと思いませんか?
ちなみに、
この「ソラ・アメ・カサ」は、
とにかく3つが揃っていればよく、
順序も関係ありません。
非常に使い勝手が良いので
ぜひ、あなたも使ってみて
くださいね^^
桐生 将人
引用・参考:『マッキンゼーが「報告・連絡・相談」よりも「ソラ・アメ・カサ」を重視している理由』
https://president.jp/articles/-/52846
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