※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した
内容を再編集して投稿しております。
こんにちは。
桐生将人(きりゅうまさと)です。
そもそも最初に「ジョブ型雇用」
という言葉を聞いたのは、ネット
の情報だったと記憶しています。
で、こういう情報は概して、
「社員にとってメリットが
ある内容なことが多い」
と考えています。
それはある意味当たり前のことで、
経営者よりも社員の方が人口が多い
わけですからね。
ですが、ジョブ型雇用については、
その例外の側面があると言えそうです。
それはジョブ型雇用の考え方が
経営者が人件費を考えるうえで
非常に合理的だからです。
ジョブ型雇用を少しおさらいすると、
・ジョブ型雇用とは仕事の内容で
給与が決まる
・仕事の内容は基本的に変わらない
・ポストの数は最初から決まっている
というものでした。
つまり、経営者はジョブ型雇用に
おいて以下のように人件費を考え
ます。
//////////////////
1.今の売上や事業運営に対して
必要なポストを設定する
2.そのポスト(仕事)ごとの
給与額を設定する
3.そのポストに人を採用して
当てはめていく
//////////////////
そして、これによって以下の
メリットを享受できます。
・事業運営に必要な人のみを
明確に採用することができる
・事業規模を前提に人件費を算出
しているので基本的に人件費
過多になることはない
・人件費は事業規模が変わらない
限り増えることはない
どうでしょう?
経営者的には最高の内容だと
思いませんか?
では、逆に日本式の雇用システム
だとどういうことが起きているか?
日本式の雇用システムの特徴は、
以下のものです。
・人の能力によって給与が決まる
・能力が向上すれば給与が増える
・能力に応じてポストが柔軟に
用意される
その結果、以下のようなことが
起きます。
・売上に直結するかわからない
資格の取得や能力の向上によって
人件費が増える
・平社員のうち優秀な人がいたら
主任に昇格。主任の中で優秀な
人がいたらすでに課長がいても
課長に昇格といった必要のない
昇進で人件費が増える
・結果として、事業規模にかかわらず、
人件費がどんどん増えていく
どうでしょう…?
経営者にとっては、最悪ですよね…?
このように考えると、
ジョブ型雇用は合理的な経営を
したいと考えている経営者に
とっては非常にメリットがある
雇用システムだということです。
とはいえ、ジョブ型雇用には
デメリットもあります。
たとえば、
・優秀な人間がいてもポストが
なければ辞めてしまう
・能力を向上させようという
意識の高い社員がいなくなる
といったことが挙げられます。
メリットがあることには、
何かしらデメリットも生じて
しまうということですね^^;
どちらにするかは経営者の
考え方次第ってことですね。
桐生 将人
参考図書:『人事の組み立て~脱日本型雇用のトリセツ~欧米のモノマネをしようとして全く違うものになり続けた日本の人事制度』著:海老原 嗣生、出版:日経BP (2021/4/1)
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