※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した
内容を再編集して投稿しております。
こんにちは。
桐生将人(きりゅうまさと)です。
先日は、
「少額のボーナスが内在的な
モチベーションを失わせる」
という話をお伝えしました。
では、少し話は変わって、
今回はもう1つの”中小企業に
ありがちなボーナス”について
触れたいと思います。
それは、
「これができたら〜万円あげる」
というような”多額のボーナス”
を約束した場合と成果との関係
についてです。
たとえば、
あなたの年収が300万円だとして、
「この成果を出せたら1000万円
の賞与を出す」と言われたとき
をイメージしてください。
これだけの人参を目の前に
ぶら下げられれば、きっと
モチベーションMAXで、
その成果に向けて全力投球が
できそうですよね。
ですが…実際は想像よりも
成果があがることはないかも
しれません。
そして、それはものすごく
単純な理由です。
まず、以下の話をご覧ください。
/////////////
この説の根拠となったのは、
最近ケンブリッジ大学で行われた
次の実験だ。
まず参加者にコンピューターゲーム
で遊んでもらった。
迷路の中でグレーのドット形をした
獲物を追いかけるというゲームで、
あるグループはドットを捕まえるたびに
50ペンス貰え、別のグループは
5ポンド貰える。
ここでも賞金が大きいグループの方が
成績が悪く、賞金獲得意欲がとくに
高かった参加者が一番スコアが低かった。
<中 略>
報酬を提示されて、脳の報酬経路が
活性化していた。何か不都合があるのか?
確かにそうだ。だが、結果的に、
脳の一分野の活性化が、別な分野を
圧倒するようになっていた。
―引用(PP.171-172)『MIND OVER MONEY 193の心理研究でわかったお金に支配されない13の真実』著:クラウディア・ハモンド、出版:あさ出版 (2017/6/22)
/////////////
要は、めちゃくちゃ簡単に言うと、
報酬が高いほどドーパミンが
ドバドバ出てしまって、仕事に
必要な他の脳の活動に悪い影響
を与えてしまったということです。
ただ、この話を聞いて、
「いや、そんなことはない。
自分はお金を稼ぐこととか
ボーナスをモチベーション
にして頑張って成功してきた」
という反論もあるでしょう。
その通りです。
今回の話については、
誰にでも当てはまるわけでは
ありません。
具体的には、ドーパミンの
レベルがもともと低い人や
神経伝達経路が太い人等は
この影響をものともしない
ということもありえます。
(そう。反論したあなたの
ような人のことです。)
ですが、それが多数派であれば、
上記のような実験結果はそもそも
ありませんから、そういう人は
少数派である可能性が高いです。
今回の話が皮肉なのは、
多額のボーナスでモチベーション
があがりそうな金銭欲求が高い人
ほどドーパミンレベルも上がり
やすく、結果として成果を出し
にくくなるということです。
逆に、金銭欲求が低い人は、
多額のボーナスをぶら下げても
モチベーションがあまり上がら
ないわけですから、
「多額のボーナスで釣る」
ということはどちらに転んでも
賢い戦略とは言えなさそうです。
先日から引き続き、
“多額”と”少額”という両極端
のボーナス戦略における問題点
をお伝えしてきました。
「多額も少額もダメなら
どうすればいいんだ!」
という話もありそうですが…
それについてはまた別の
機会にお伝えしますね^^
乞うご期待!
桐生 将人
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