マネジメント

社員に「自分の会社は良い会社だ」 と思い込ませる方法

こんにちは。

桐生将人(きりゅうまさと)です。

 

過激なタイトルすみません…。

 

実は、こういう黒い感じの

キャッチコピー大好きなのです。笑

 

よく経営者向けの自己啓発セミナー

とかで、社員に愛社精神を持って

もらうために理念を持とうとか、

社員の考えをもっと聞こうとか、

そういった話を聞きますよね。

 

ですが、問答無用で、

社員に「この会社は良い会社だ!」

と思い込ませたいなら

もっと簡単な方法があります。

 

それは、監禁して、

食事と水を抜いて、

睡眠時間を強制的に削って…

 

って違います、違います。

 

いや、なんか本当に、

それに近い研修合宿に強制的に

参加させる社労士事務所がある

らしいのですが…^^;

 

まぁそれは置いておきましょう。

 

話は戻って。

 

社員に「自分の会社は良い会社だ」

と思い込ませる方法とは…

 

自分の会社の”悪いところ”

を考えさせるということです。

 

これを聞くと、

「え?良いところを考えさせる

んじゃないの?

良いところを考えさせて、

うちの会社って結構良いなって

思わせるんじゃないの?」

 

そう思うかもしれません。

 

ですが、逆なのです。

 

ただ、これにはポイントがあります。

 

それは、

「意見を挙げるのが

かなり難しいレベルの”数”を指定する」

ということです。

 

たとえば、

「うちの会社の悪いところを

3個あげてください」

と言えば、比較的楽に意見が

出るかもしれません。

 

ですが、

「うちの会社の悪いところを

15個あげてください。

10分以内にお願いします。」

と言えば、結構難しくなります。

 

大体の人は、5個くらいの

あたりから詰まってしまい、

多くの人は、15個にいかないまま

タイムオーバーになってしまいます。

 

そして、これが重要なのです。

 

というのも、

タイムオーバーになった結果、

脳は以下のような思考経路を

辿ることになるからです。

 

・会社の悪いところを全然

思いつくことができなかったな

・意外とこの会社に対して悪いと

思っていることって少ないんだな

・結構この会社って良い会社なの

かもしれない

 

あら不思議。

 

社員は会社の悪いところを考えて

いたにもかかわらず、結果的に、

「うちの会社って意外と良い会社

じゃないか」と思ってしまうわけです。

 

ちなみに、これは逆のパターン

もありえます。

 

たとえば、自己啓発のセミナーで

「自社の良いところを15個

挙げましょう!

10分以内にお願いします!」

みたいなものがあったりします。

 

ですが、これが時間の範囲内に

できなければ最悪です。

 

なぜなら、思考経路は、

さっきと真逆を辿るからです。

 

・会社の良いところを全然

思いつくことができなかったな

・意外とこの会社に対して良いと

思っていることって少ないんだな

・結構この会社って悪い会社なの

かもしれない

 

こんな感じです。

 

このように、「思い出しやすさ

が何らかの評価に影響を与える」

ということを著名な心理学者である

ダニエル・カーネマン氏は、

自著「ファスト&スロー」の中で、

「利用可能性バイアス」や

「利用可能性ヒューリスティック」

という名称で紹介しています。

 

そして、この効果が、

 

・自分の性格に対する評価

・参加する授業に対する評価

・交通事故に対する評価

・商品のブランドに対する評価

 

等のさまざまなものに対して

効果を発揮することを報告しています。

 

つまり、一般的に考えられている

「会社の良いところを考えさせれば、

会社を良いと考えてくれる」

というのは、利用可能性ヒューリス

ティックによって、真逆の効果を

もたらす可能性があるということです。

 

ということで、今回の話をまとめます。

 

社員に「自分の会社を良い会社だ」

と思い込ませたいなら、

「うちの会社の嫌いなところを

15個あげてください」

とでも言えばいいということです。

 

監禁なんかするよりも、

よっぽど簡単だってことですね。

 

ただ、注意しなければならない

ポイントがあります。

 

それは、実はこの方法を使っても、

 

・この心理学的効果が通じない場合

・むしろ真逆の結果が出てしまう場合

 

が存在するということです。

 

これを知らないで使ってしまうと、

想定の逆効果になってしまう危険性

があるということです。

 

では、そのケースとはどういった

場合なのか…?

 

それは、また今度お伝えしますね^^

 

桐生 将人

 

※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した

内容を再編集して投稿しております。

最新の情報を受け取りたい方は

メルマガ登録をぜひよろしくお願いいたします。