MENSAの思考

老後のための貯蓄が想像の1/4でいい理由

こんにちは。

桐生将人(きりゅうまさと)です。

 

先日から

「ゼロで死ぬ生き方」

についてお伝えしています。

 

要は、死ぬときまでに

お金を使い切ろうという話です。

 

そして、お金を使って得られる

「効用=経験(思い出)」は、

蓄積されていくものであり、

若いうちでなければできない

ことも多くあります。

 

なので、お金を使うタイミングは、

早ければ早い方が良いと言えます。

 

ですが、こういう話をすると、

「死ぬ前にお金が尽きてしまったら

どうするんだ!

現役時代に老後の資金を貯めて

おかないと!」

といった意見が必ず出ます。

 

確かに多くの人が、

現役時代にお金を使わずに

貯金する理由は

「老後の生活資金」です。

 

死ぬまでにお金が尽きないように

貯金をするということです。

 

その気持ちもよくわかります。

 

日本では、65歳(または60歳)で

会社を退職する慣習がありますよね。

 

そして、平均寿命は90歳近いわけ

ですから、無収入で25年間を生きる

必要があるわけです。

 

今までは年金に頼っていたわけですが、

今の現役世代からすると、年金制度の

将来は不安です。

 

さらには「老後2,000万円問題」も

話題になったことで、自助努力が

強く意識されるようになりました。

 

その結果、

「老後資金のための貯金」

が非常に重要視されています。

 

ですが、ここで一つ疑問があります。

 

それは、

 

「老後の生活資金のために貯めたお金は、

死ぬまでに使い切られているのか?」

 

ということです。

 

『DIE WITH ZERO』で紹介されている

調査結果を紹介しますね。

 

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<意 訳>

・資産が多い人(退職前に約5000万円以上)

は死ぬときに貯金の88%を残して亡くなり、

・資産が低い人(退職前に約2000万円未満)

でも死ぬときに1/4しか減っていない

・退職者の1/3はむしろ資産が増えている

・年金がしっかりある人については

資産が4%しか減らなかった

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この結果、びっくりしませんか?

 

多くの人は「老後の生活資金」のために

色んな経験を得られる機会を捨ててまで

必死に貯金をします。

 

ですが、実際は、その資金の10%程度しか

お金を使わずに、資産が少ない人ですら、

たったの「1/4」しか使用しないわけです。

 

逆に言えば、資産のうちの「3/4」を

貯めた労力は無駄であり、その分、

若いうちに得られた経験を失ってしまった

と言えるわけです。

 

こうなってしまう理由は2つあります。

 

1つは、多くの人が収入と支出の

バランスを取るからです。

 

著書の中でも、

「多くの人は老後のためにお金を

貯めるというが、60-90代の人の

収入と支出の割合は1:1となる」

(つまり、収入と支出のバランスを取る)

と紹介されています。

 

老後の資金を貯めるのは、

「支出が収入を上回ってしまうので、

貯金を食い潰しながら生活しないと

ならない」

と考えているからです。

 

ですが、実際は、収入が低くなれば、

その収入の中で支出を抑えてしまう

ので、貯金を使うことがほとんどない

というわけです。

 

もう1つの理由は、必要な生活資金の

計算が間違っているからです。

 

以前からお伝えしているように、

歳を取るほどにお金は使わなく

なると言われています。

 

それは、お金を効用に変えようと

思っても、気持ちや体力が付いて

こないからです。

 

ですが、多くの人が老後の生活資金を

計算するのは現役時代です。

 

その頃は、老後の自分の体力や

気持ちを想像できませんから、

今と同じ生活水準で老後の生活資金

を計算してしまいます。

 

要は、老後の生活資金は実際よりも

遥かに高い生活水準で計算される

ことになるわけです。

 

その結果、貯金が多くなりすぎる

ということが起きるということです。

 

想像してみてください。

 

老後に2,000万円ないと生きられない

と考えて、必死にお金を貯めると

しましょう。

 

年200万円貯めても10年かかります。

 

色んなことを諦めて、節約して、

10年我慢の期間を過ごして、

必死に貯金した2000万円です。

 

ですが、死ぬ間際になって、

足りないどころか1500万円が

手元にあったらどうでしょう…?

 

「1500万円も残せて死ねる!

やったー!」

 

なんてことは思いませんよね^^;

 

もし、500万円の貯金でよければ、

我慢の期間は3年で良かったわけです。

 

すると、7年間で楽しめたはずの

旅行や食事が思い浮かぶかもしれません。

 

そのお金を貯める分の仕事を

早めに退職して、体力があるうちに

楽しい経験をすればよかったと

思うかもしれません。

 

こう考えると、死ぬ間際に残っている

お金の量とは、無駄な時間を過ごした

象徴と言えるかもしれません。

(言いすぎかもしれませんがね^^;)

 

さて。

 

人生100年時代、老後2000万円問題と

言われている昨今ですが、、、

 

あなたは老後の資金をいくら貯めよう

と考えていますか?

 

ゼロで死ぬなら、あなたの想定の

「1/4」で十分かもしれませんよ。

 

桐生 将人

参考図書『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』著:ビル・パーキンス、出版:ダイヤモンド社 (2020/9/30)

 

※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した

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