士業の選び方

高級フレンチが美味しくなかった話

こんにちは。

桐生将人(きりゅうまさと)です。

 

先日、ちょっとした機会があり、

有名な某フレンチのお店に

行きました。

 

桐生自身、あまり高級フレンチに

行ったことがないので、ウキウキ

しながらそのお店に行きました。

 

ちなみにそのお店は、

誰もが知っているレベルのお店

だと思います。

 

で、コースが始まりました。

 

「前菜の〜です」

 

もぐもぐ…うむ。

 

「〜のスープです」

 

…うん。

 

「メインの鴨の〜です」

 

…鴨肉美味しい。

 

「デザートの〜のアイスです」

 

アイスね。

 

という感じでした。

 

…ってどういう感じだよと

思いますよね^^;

 

要は、美味しいのかどうかすら

よくわからなかったということです。

 

「これはフレンチにおいては

美味しいということなのだろうか?」

とか考えながら食べていました。

 

単純に判断できたのは鴨のローストが

美味しいということでしたが、

そのソースの良さは正直よくわかりませんでした。

 

なんでこうなってしまったのかを

真剣に考えていたら、あるネットの

口コミを見て気付きました。

 

その口コミはこんなことを指摘していました。

 

・高級フレンチに行くならその前に

10回以上はそこそこのフレンチに行け

 

・記念日的に高級フレンチに来たカップルが

料理を食べて「?」がいっぱい出ている姿

をよく見る

 

わかるわー!これ自分だわ!

「?」だらけだったわ!

といった感じでした。笑

 

で、この口コミを見て気付きました。

 

自分がフレンチを美味しいと感じる

ことができなかったのは、

フレンチにおける美味しいの定義が

確立されていなかったからだという

ことです。

 

たとえば、お鮨が好きな人は、

「こういうお鮨は美味しい」という

定義が自分の中で成立しています。

 

そして、その定義に当てはまると

それを美味しいと認識できます。

 

ですが、あなたがどんなに美味しい

と思っているお鮨だとしても、

「お鮨自体がまずい」と定義している

人を鮨屋に連れていけば、美味しいと

思ってもらえません。

 

それくらい「定義」と「認識」は

密接に絡み合っているわけです。

 

日本人であれば、大体の方が、

お鮨の経験や和食、中華料理、

イタリアン(といってもパスタとか)

についての美味しいの定義が

できあがっていると思います。

 

ですが、フレンチって意識的に

関わっていなければ、その定義を

作るタイミングがないのかもしれません。

 

少なくとも桐生にはフレンチにおける

美味しいの定義は確立されていません

でした。

 

その結果、定義がないので、認識を

することもできなかったということです。

 

で、これってビジネスでも重要ですよね。

 

たとえば、桐生は社労士として

起業しているので、社労士ネタで説明します。

 

すでに何人かの社労士(あるいは士業)

を使ったことがある経営者は、

自分の中に優秀な社労士の定義がある

かもしれません。

 

それがすでにあるなら、彼らの定義で

桐生を判断することになります。

 

ですが、もし、社労士という存在自体と

関わったことがない経営者ならどうか?

(しかも、そういう経営者は結構います)

 

社労士に対する定義が全くないわけ

ですから、その社労士がどんなに優秀だ

ったとしても、優秀さを認識することが

できないわけです。

 

当たり前ですが、認識ができなければ、

判断もできません。

 

その結果、経営者側は優秀な社労士との

契約チャンスを逃し、社労士側も顧問契約

獲得のチャンスを逃します。

 

お互い損ですね…。

 

では、どうすればいいか?

 

解決策は複数あるのですが、

今回は1つだけ紹介します。

 

その方法とは、

「こちらから定義する」

ということです。

 

つまり、相手に定義がないのなら、

こちらからまず定義を作りにいく

ということです。

 

グルメな方から教えてもらった

話にこんなものがあります。

 

「料理店においては、料理を作る人

よりも料理をサーブする人の能力が

大切だ。

 

だって、料理をサーブする人がどう

説明するかによって、その料理の

美味しさは変わってしまうわけだから。」

 

つまり、料理をサーブする人が、

顧客の料理に対する定義を見抜いて、

その価値観にあった説明をする。

 

もし、定義がなければ定義を作る

説明をしたうえで料理を出す。

 

これができれば、相手の経験値に

かかわらず料理を美味しく感じて

もらうことが可能だということです。

 

料理の定義がない状態で、

どんなに美味しい料理を作られても

桐生のようにそれを認識できなければ

美味しいという評価にはなりません。

 

だから、「フレンチにおいて美味しい

とはこういうものだよ」ということを

定義して、それに沿ったものを出す

ということが重要だということです。

 

桐生はよく話をするときに、

「まず前提として〜」という前置きから

話を始めることが多いです。

 

それはなぜかというと、相手に定義を

持ってもらうためだったりします。

 

あなたは相手の持っている定義にちゃんと

目を向けていますか?

 

そこを見逃すとどんなに一生懸命仕事を

しても認識してもらえません^^;

 

桐生 将人