人事労務

社員に「有給休暇を取りたくない」と思わせる方法

こんにちは。

桐生将人(きりゅうまさと)です。

 

あなたが経営者なら、社員に対して

「有給休暇をなるべく取らないで欲しい」

と考えるのはごく普通のことです。

 

合理的な経営者ならば、週2日の休み以上に

好き勝手休まれるのは防ぎたいものです。

 

しかし、有給休暇の取得を防ぐのは

非常に難しいのですよね。

 

なぜなら、有給休暇の特性が、

「会社が与えているものではなく、

社員の権利として発生する」

というものだからです。

 

つまり、会社側が

「有給休暇をとってもいいよ」と

社員に言うこと自体が間違っていて、

社員が一方的に

「有給休暇をもらいます」

と言うのが正解だということです。

 

ということは、社員に有給休暇を

取得させたくないのなら、

社員自ら「有給休暇を取りたくない」と

思ってもらうしかありません。

 

では、どうやってそのように思ってもらうか?

 

…こういった議論をすると、

「皆勤手当やボーナスで差をつける」

と考える経営者の方が多いです。

 

ですが、有給休暇を理由に給与や賞与等で

不利益な扱いをすることは禁止されています。

 

よって、有給休暇をとったから皆勤手当が

支払われないということはできません。

 

他にもコンサルタントや社労士が

「社員の働きがいを高める」とか

「モチベーションをあげる」とか

そんな話をします。

 

ですが、それも不確実な方法ですよね。

 

重要なのは、

・給与等で不利益な取り扱いをせず、

・モチベーションのような非論理的な

ことではなく、

・有給休暇を取るよりも出勤した方が

お得だと思わせる

ということです。

 

そんな方法があるかというと、、、

まぁ、あるからこの記事を

書いているわけです。笑

 

もったいぶらずに言うと、

実は、その方法として

「出張旅費規程」が役立ちます。

 

たとえば、営業社員がいたとしましょう。

 

彼らは22日出勤していて、

1回の出張日当で毎回1,000円を

もらっていたとします。

 

22日出勤していたら22,000円です。

 

そして、入社時には給与は20万円だけど、

出張旅費を出すことを伝えていたとします。

 

そうすると、多くの社員はこの

「22,000円」も自分の元々の

給与だと考えるでしょう。

 

だから、会社を休むことで給与

(本当は日当ですが)が減って

しまうことを知っています。

 

とはいえ、当然ながら、

出張日当はあくまで雑費の精算

ですから、給与ではありません。

 

その雑費の精算は出張をしたことに

よって初めて発生するものですから、

有給休暇をとって出張をしなければ

当然発生しなくなります。

(ここが給与との違いです)

 

つまり、出張旅費を活用することで、

社員は給与(と思っているもの)が

減ってしまうので、有給休暇を

取りたくないと思う誘因になる

ということです。

 

ちなみに、桐生のクライアントは

この「出張旅費」を使って、

営業社員がダラダラと事務所にいるのを

減らしているらしいです。笑

 

「出張旅費」を節税や手取りの最大化

として使うのは当たり前ですが、

こういった使い方も面白いですよね。

 

桐生 将人