マネジメント

本当に使える「マニュアル」の作り方

こんにちは。

桐生将人(きりゅうまさと)です。

 

前回は、人材不足の経営者を

突き刺すようなマネジメント論を

お伝えしました。

 

桐生もグサグサっと刺さって

瀕死状態です。

 

で、その瀕死状態を救うのが、

「マニュアル」だというわけです。

 

というよりも、、、

 

正直、経営者なら「マニュアル」が

あったほうがいいことなんて

誰しもがわかっていると思います。

 

じゃあなんで多くの経営者がそれを

作らないかというと、、、

 

「労力がかかりすぎるから」

だと考えています。

 

その結果、経営者が起こしてしまい

がちな間違いがあります。

 

では、一旦クイズ的な感じで。

 

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マニュアルを作成するにあたって、

以下のうちから”やるべきではない”

方法を選択してください。

 

1.社長がマニュアルを作る

2.マニュアル作成のための

部署を作ってそこで作る

3.マニュアル作成担当者を任命して

その人が作る

4.外部業者にマニュアルを作ってもらう

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決まりました?

 

では、回答を…。

 

間違っているのは、

「すべて」です。

 

よくある引っ掛けですみません^^;

 

でも、この話は、赤字38億円だった

無印良品を「マニュアルの力」で

V字回復させた松井忠三氏の話だから

信憑性があると思いませんか?

 

ということで、松井忠三氏の

マニュアル作成方法について

一緒に学んでいきましょう。

 

今回は、マニュアル作成において、

重要な「3つ」の話を紹介します。

 

1.マニュアルは真似して作る?

2.マニュアルは誰が作る?

3.マニュアルはどの部門が作る?

 

さっそくスタートしましょう!

 

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1.マニュアルは真似して作る?

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マニュアルを作成する場合、

最初に思いつくのは、同業種や似たような

規模の会社のマニュアルを参考にして、

作ることですよね。

 

松井氏も当初は、「しまむら」を

真似しようとしたそうです。

 

ですが、その結果について松井氏は

以下のように述べています。

 

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私も、MUJIGRAMをつくるとき、

初めは模範となるような企業の

マニュアルを参考にしようと

考えました。

 

他社のマニュアルを見て、

他社とは異なる部分だけを手直しし、

自社独自の内容を盛り込めば

完成すると考えていたのです。

(中 略)

「これはいい」と合点して帰り、

真似してつくってみようとしましたが、

なかなか現場で使えるようなマニュアル

にはなりませんでした。

(中 略)

扱う商品やその数、社員の数、

取引先、店舗の大きさなど、何一つとして

同じところはありません。

 

そういった要因が異なれば、

マニュアルも異なったものになるのは

自然の道理なのです。

 

―参考図書No.926-927

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つまり、マニュアルは、

どこかの真似では作れない

ということです。

 

マニュアルを作るのは大変ですが、

自社で本当に使えるマニュアルを

作るためには自社で苦労して一から

作るしかないということです。

 

では、「そのマニュアルを

誰が作ればいいのか?」

という疑問が浮かびます。

 

社員に任せる?

 

それともお金を払って

コンサルタントに外注する?

 

それについても答えがあります。

 

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2.マニュアルを作るのは誰か?

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では、こんな大変なマニュアル作りを

誰がやればいいのか?

 

やっぱり社長が覚悟して作るしかない

 

…そう思いがちな経営者は多いかも

しれません。

 

ですが、答えは「No」です。

 

松井氏の答えは、

「マニュアルは使う人が作る」

というものです。

 

たとえば、社長は現場第一線をすべて

把握することは難しいです。

 

逆に第一線は把握できていたとしても

事務部門の仕事まで把握するのは難しい

かもしれません。

 

それにもかかわらず社長がマニュアルを

作っても絵に描いた餅になって、いずれは

マニュアルは本棚でホコリを被ることに

なるでしょう。

 

重要なのは「使えるマニュアル」を

作ることです。

 

そのためには、現に働いている人が、

「自分たちのために作る」ということです。

 

この結果として、自動的に、

「どの部門が作るか?」という

疑問にも回答が出ます。

 

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3.マニュアルを作る部門はどこか?

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これは言うまでもないと思います。

 

マニュアルは使う人が作る。

 

その結果、マニュアルを作る部門は、

「すべての部門」ということになります。

 

営業部門は営業のマニュアルを。

事務部門は事務のマニュアルを。

 

それぞれが作るということです。

 

もし、社長が次の社長に後継する予定が

あるのなら「社長部門のマニュアル」を

作るのは「社長自身」ということになります。

 

ただ、もちろんなんでもかんでも

マニュアルになってしまっては

会社の方向性とは違うマニュアルが

どんどんできてしまうリスクもあります。

 

なので、最終的な判断をする部門を

用意しておくと良いでしょう。

 

それは「マニュアル審査委員会」の

ようなものを作ってもよいですし、

社長自身や役員で判断をするのも

良いでしょう。

 

これによって、

営業社員が営業部門のマニュアルを

起案して、審査委員会が承認したら

そのマニュアルを作成開始すると

いった流れが作れます。

 

マニュアル作成のイメージが

わきましたか?

 

次回は、マニュアルについての

よくあるマイナスイメージ…

 

「社員のオリジナリティをなくすのでは?」

「モチベーションが下がるのでは?」

 

ということについてお伝えしたいと思います。

 

こういったマイナスイメージが

ある状態では踏み出せませんからね^^;

 

お楽しみに!!

 

桐生 将人

 

参考図書:『無印良品は、仕組みが9割 仕事はシンプルにやりなさい』著:松井忠三、出版:角川書店 (2013/7/10)

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