マーケティング

逆アンカリングで高いものを買わせる

こんにちは。

桐生将人(きりゅうまさと)です。

 

以前に「価格決定」に関する話をしていたら、

結構好評でした。

 

ということで、今回も「価格決定」の

テーマで書いてみようと思います。

 

有名な価格戦略の一つとして、

「アンカリング」というものがあります。

 

これはよく「値引き」のときに

使われるのは手法です。

 

10,000円でものを売りたいときに、

わざと通常価格は30,000円と書いておいて、

「え!通常が3万円なのに1万円なんて安い!」

と思わせる手法ですね。

(今は注意しないと二重価格表示ということで

景品表示法違反になるみたいですね。)

 

重要なのは、基本価格が3万円であることを

伝えたことで「基準」を相手に打ち込んだ

ということですね。

 

で、このアンカリングの多くは

「実際よりも高いものを見せることで、

お得感を出す」という方法で使われます。

 

ですが、今回はこれを逆に使う方法…

いわば「逆アンカリング」の話です。

 

つまり、安いものを見せることで、

高いものを購入させる方法ということです。

 

そんな方法があるのか?というと、

…あります。

 

以前も紹介した田中靖浩氏の書籍で

話されていた内容を紹介しますね。

 

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以下、ちょっと長いので要約します。

 

著者の田中氏はBMWで車を買おうとしました。

 

そのときにセールスの方から、

「あなたの知り合いでBMWに乗っている

人はいますか?」と聞かれます。

 

田中氏は後輩がBMWに乗っていたことを

思い出し、それを答えました。

 

すると、セールスはその後輩との

関係を聞いたうえで、

「田中さんのような先輩がいて

後輩の方は心強いでしょうね」

といった話をしました。

 

このやり取りがあったことで、

自然と田中氏は「後輩より高いグレード

が似合う自分」のイメージができあがって

しまったそうです。

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要は、逆アンカリングとは、

自分が「自分よりも低い立場だ」と

考えている人が購入したものという

「基準」を打ち込みます。

 

そして、その「基準」よりも

上のものを買わないとならないと

思わせることで、さらに高額なものを

(気持ちよく)買わせるという手法です。

 

たとえば、社長にアプローチするなら、

「同じメーカーのものを社員の方で

持っている人はいませんか?」

と聞くといいかもしれません。

 

アンカリングのテクニックを使っていますか?

 

そもそも使っていないなら、

まずはうな重の”松竹梅”のように、

価格帯を増やしてみてください。

 

梅と竹しかなければ竹は買われませんが、

松竹梅なら竹が買われることが多いのは

周知ですよね?

 

桐生 将人