人事労務

今すぐチェック!「休職」で大損する会社にならないために…

こんにちは。

桐生です。

 

今回は、ちょっと真面目な

法律の話です。

 

先日、ある経営者から

相談を受けました。

 

内容は、就業規則のチェック

だったんですが…

依頼を受けて良かったです。

 

なぜなら、

「休職」制度がやばすぎる

内容になっていたからです。

 

どれくらいやばいかというと、

このままの状態でモンスター社員に

「休職」されたら、

平気で100万円以上の損を

するレベルです。

 

いまだにそんな就業規則を

使っている会社があること

に衝撃を受けました…。

 

そこで今回は、就業規則の

「休職」の規定について

重要なチェックポイントを

お伝えしようと思います。

 

ぜひ、今すぐに確認するように

してください。

 

そもそも「休職」というのは、

病気とかケガとかで、

中長期にわたって会社を

休む制度です。

 

従業員からすれば、

「入院して1カ月くらい会社に

行けなくても、会社を辞めなくて

済むわけなのでハッピー」

という制度です。

 

この「休職」で最近よく

問題になっているのが、

社員が一時的に復帰して、

またすぐに「休職」に

入ってしまい、

ずっと出社しないという

ものです。

 

大企業なんかだと、

休職の間も一定金額のお金を

出す会社とかもあるので、

この制度を悪用されて

いることが散見されます。

 

だからこそ、会社側は、

「休職」制度を悪用されないために、

「復帰してから1か月以内の

休職は認めない」

といった方法をとることが多いです。

 

そして、普通の社労士だったら、

この程度のアドバイスは

当然しているはずです。

 

ただ、このアドバイスだけでは、

大きな問題が残っています。

 

実は、今回の会社も

「短期的な復帰は認めない」

旨は規定されていました。

 

ですが、「大損」するのは

そこではないんです。

 

「休職」制度で一番問題になるのは、

社会保険料の問題です。

 

「休職」の間は、社員をクビに

したわけではないので、

社会保険料はずっと発生した状態

になります。

 

ちなみに桐生がチェックしていた

会社の就業規則では、

休職期間が1年を超えていました。

 

このままだと、出社しない社員

の1年間の社会保険料を払い続ける

ことになるわけです。

 

しかも、リスクはこれだけ

ではありません。

 

社員が休職する場合、

給料はゼロです。

 

つまり、本来は、給与から天引き

できる社員負担の社会保険料が

天引きできないわけです。

 

では、もし、天引きできない

社員負担の社会保険料を徴収

しようとしても、社員が払って

くれない場合はどうするの

でしょうか?

 

もし、この事態に関する取り決め

がなければ、休職期間が終わる

1年間はクビにもできないし、

会社が立て替え続けることに

なるかもしれません。

 

最終的に、社員にお金がなく

払ってもらえないということ

になれば、本来社員が払うはず

の社会保険料まで、会社が払う

ことになりかねません。

 

まとめますね。

 

「休職」制度を使うなら、

短期復帰の対策は当然として、

以下2つのポイントを必ず

押さえてください。

 

////////////////////////////////

・社会保険料負担を考えてあまり

長期の設定をしない

・社員が社会保険料を払わなければ

退職とする制度にしておく

/////////////////////////////////

 

僕は、原則常に「お金」をテーマに

労務管理を考えます。

 

今回の「休職」についても同じです。

 

今回お伝えしたポイントを

押さえておかないと、

休職制度はあなたに大損をさせます。

 

今すぐ就業規則の「休職」について

チェックしてみてくださいね。

 

桐生 将人