人事労務

社員が独立しないのは当たり前

※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した

内容を再編集して投稿しております。

 

こんにちは。

桐生将人(きりゅうまさと)です。

 

起業してそこそこ成功している

社長が決まって言うのは、

「あなたも起業すればいいのに!」

ということです。

 

彼らは無責任な発言をしている

つもりはなく、心からそう思って

いることが多いです。

 

要は、

「自分はこれで幸せになれた

から、あなたもそういう人生を

辿った方がいいじゃないか」

という論理なのでしょう。

 

逆に、そういう気持ちがある

からこそ、社長の多くは、

「社員が独立してしまったら

どうしよう」という不安を

抱えているのかもしれません。

 

ですが、、、

 

もしかしたら、

その不安は必要ない

かもしれません。

 

こんな話があります。

 

////////////////

アメリカでは、スタートアップが

五年生き延びる確率は約三五%である。

だが自ら起業した人は、この統計が

自分に当てはまるとは思っていない。

ある調査によると、アメリカ人起業家は

事業の継続性を期待する傾向が強く、

「自社と同じような企業」が成功する

確率を六〇%と見込む。

これは実際の数字の倍に近い。

そしてこれが自社のことになると、

バイアスは一段と顕著になる。

起業家の八一%は、自社の成功率を

七〇%以上と見積もり、かつ三三%

が失敗の確率はゼロだと豪語した。

 

―引用(No.759):『ファスト&スロー(下) あなたの意思はどのように決まるか?』著:ダニエル・カーネマン、出版:早川書房 (2014/6/20)

////////////////

 

つまり、ここからわかるのは、

社長は、独立の成功率を通常

よりもはるかに高く見積もって

しまうということです。

 

日本においても、

中小企業は、設立後5年で

生き残るのは15%程度と

言われていますよね。

(諸説ありますけどね)

 

ということは、

今サラリーマンの人が

独立すれば10人中9人程度が

失敗するということです。

 

ですが、この話を聞いている

“今生き残っている経営者”の

あなたは「自分と同じビジネス

なら高確率で成功するのに…」

と考えているかもしれません。

(少なくとも成功率が15%

しかないとは思っていない

のではないでしょうか?)

 

ただ、社員はそうは

考えません。

 

独立をしていない社員から

すれば、単純に独立の成功率は

15%なのです。

 

こう考えると、社員が独立

しないのも「当たり前」と

言えるかもしれませんよね。

 

さらにいえば、

社員の頭の中の選択肢に

注目すれば、彼らが独立

しない理由がさらによく

わかると思います。

 

////////////////

<社員の頭の中の選択肢>

あなたは給料日にどちらかの

方法で給料をもらえるとしたら、

どちらを選びますか?

 

・確実に30万円もらえる

・15%の確率で100万円を

もらえるが、85%の確率で

給料はもらえない

////////////////

 

多くの人は前者を選びますよね。

 

要は、高収入を掴むチャンスが

あったとしても、「確実な収入

が得られるサラリーマンを選ぶ」

ということです。

 

その選択をしてしまうのは、

以前にもお伝えした通り、

人間には本能的に、

「確実な得」か「損or得」の

二択になると「確実な得」を

選ぶ傾向があるからです。

 

そして、これは、どちらが

期待値が高いかという経済

合理的な選択ではなく、

本能的なものです。

 

だからこそ、社長がいくら

「独立すればいいのに」

と思っても、多くの社員は

独立を選択しないのです。

 

でも、不思議なことがあります。

 

それは、

「なぜ、少数ながら、社員から

独立する人間がいるのか?」

ということです。

 

これに対する1つの答えは、

 

「その人たちの頭の中の

選択肢が、普通の人とは

まったく異なる」

 

ということです。

 

彼らはさっきの質問を

まったく異なる意味で

とらえます。

 

具体的には以下のような

感じです。

 

////////////////

<独立する人間の選択肢>

あなたは給料日にどちらかの

方法で給料をもらえるとしたら、

どちらを選びますか?

 

・確実に70万円を失う

・15%の確率で100万円を

もらえるが、85%の確率

で給料はもらえない

////////////////

 

この場合はどうでしょう?

 

多くの人は、15%の確率に

賭けるのではないかと思います。

 

これもやはり本能で、

「確実な損」と「損or得」が

あると、人は「損or得」を

選ぶ傾向があると言われて

いるからです。

 

独立する人間と社員の違いは、

ここにあるわけです。

 

要は、

「今得られているもの」

に注目するか、それとも、

「今失っているもの」

に注目するかという

ことです。

 

多くの社員は、

「今得られている収入」

に注目して、それが独立

して失われる可能性に

リスクを感じるわけです。

 

ですが、独立する人間の

“普通じゃない頭の中”は、

「今得られている収入」

には目もくれず、ただ、

「今失われている独立後

の収入」に注目している

わけです。

 

ということで、、、

 

もし、あなたが経営者で、

社員を独立させたいなら、

「今失われているもの」

にもっと注目させると

良いです。

 

逆に、社員に独立して

欲しくないのなら、

「今得られているもの」

に注目させると良いでしょう。

 

現状は同じなのに、

捉え方でまったく変わる

わけですから不思議ですよね。

 

ご参考まで。

 

桐生 将人

 

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