こんにちは。
桐生将人（きりゅうまさと）です。
あなたは自分に自信がありますか？
日本では「自分に自信満々」という人は
少数派と言われています。
では、質問をします。
能力が同じだとしたら、
・自分に自信がある人
・自分に自信がない人
どちらの人が
人生を成功しやすいと思いますか？
大体の方は「自分に自信がある人」と
答えると思います。
その理由として…
自信がある人は、
・ポジティブな人が多いので、
ちょっとした失敗でくじけない
・リスクがあっても挑戦できる
・周囲の人から”できる人”に見られるので
営業もうまくいきやすい
といったことが挙げられるでしょう。
実際に、
・就職試験の面接では
自信家の方が良い点をとる
・見た目の良い人が
統計的に収入が良いのは
自分に自信があるからである
といった調査結果もあります。
では、自信が重要だったとしたら、
単なる「口だけヤロウ」だとしても、
自分に自信満々であれば
成功するのでしょうか？
答えは、
「成功するどころか大失敗する」
ということです。
エリック・バーカーの
『残酷すぎる成功戦略』に
紹介されている、心理学者の
ダン・アリエリーが
行った実験を紹介しましょう。
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彼は、試験でカンニングする機会を
意図的に与える実験を行いました。
結果、当然カンニングした人たちは
良い点をとりました。
今度はカンニング禁止の普通の試験を
行いました。
試験の後に、
前回の試験でカンニングをした人と
カンニングをしなかった人の両方に
自己採点をしてもらったところ
不思議なことが起こりました。
前回カンニングした人は
カンニングをしなかった人よりも
自己採点を高くする傾向があったのです。
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つまり、何が起きたのか？
カンニングした人は、
カンニングして良い点をとったことを
「自分が賢いから良い点をとった」と
錯覚してしまったのです。
ここで問題なのは、
「自分がすでにできるようになっている」
というような「過去に対する自信」を
持っていることです。
「自分はすでに賢い」
「自分はすでにできる」
というような自信を錯覚してしまうと
大変な問題が起きます。
同じ書籍の別の例として、
気功師の例がありました。
彼は自分が「人を触れずに倒せる」という
自信を持っていました。
そして、総合格闘技の選手からの挑戦を
二つ返事で受けたそうです。
なぜなら、
「すでにそういう能力を持っている」
と考えていたからです。
結果はお分かりの通り、
1分も経たずにボコボコにされて
負けてしまったそうです。
結局、「口ばっかり」で、
「過去に対する自信」を持っている人は
この気功師のようにボコボコにされて
しまうことでしょう。
ただ、ボコボコにされることは
悪いことではありません。
そこから、自分の無知を知って、
「それでも自分は立ち直れる」
という自信をもって前へ進めばいいのです。
「自分はすでにできている」ではなく、
「自分ならきっとできる」というような
「未来への自信」こそがポジティブに働く
自信であるということです。
あなたの自信は「未来への自信」ですか？
それとも「過去に対する自信」ですか？
「過去に対する自信」の取り扱いには
気を付けましょう。
桐生 将人
参考図書『残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する』著：エリック・バーカー (著), 橘玲 (著), 竹中てる実 (翻訳) 、出版:飛鳥新社 (2017/10/25)
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