マーケティング

遭難して人を食べた話

こんにちは。

桐生将人(きりゅうまさと)です。

 

過激なタイトルですみません…。

 

今更感が満点ですが、最近になって

ハーバード大学教授のマイケル・サンデル氏の

『これからの「正義」の話をしよう』に

ハマっています。

 

この方は難しい哲学の話をユーモアに

溢れたストーリーや実話を持ってきて

説明するので本当に引き込まれますね。

 

その中で出てきた話で、こんなのがありました。

 

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4人の船乗りが乗った船が沈没し、

救命ボートで海を漂流することになった。

 

このとき、そのうちの1人が海水を飲んだことで

体調を崩し衰弱していた。

 

残りの3人は彼がもう虫の息に見えたので、

その若者は殺害し、残りの3人の船乗りは

その血と肉で生き延びることができた。

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この話の後、マイケル・サンデル教授は、

「これは罪として問えるか?」という質問を

するわけですが…。

 

この問いに対して生徒たちは、

以下のような回答をします。

 

・同意がなかったからダメだ

・どんな状況であれ人間を殺すのはダメだ

 

もちろん、賛成派として、

「どうしようもない状況だったら、

そういう行為も容認せざるを得ない」とか

「正常な判断ができる精神状態ではなかったから

罪には問えない」といったものもありました。

 

この質問には、「人の命」がかかっています。

 

それにもかかわらず、こういった生きるか死ぬかの

状況であれば「人の命」がかかっていたとしても、

意見が割れるということなのです。

 

今日この話を取り上げたのは、

生死の境目にいるのに行動を起こさない経営者が

すごく多いと感じているからです。

 

たとえば、会社の存続が危ういのに、

体裁を気にしたり、

利益が増えてないのに売上にこだわったり、

社員の雇用を守るんだとかっこつけて、

税金や社会保険料を滞納したり、

なんとしても生き延びようとする選択肢を

とらない人がいるのです。

 

生死の境目で殺人を犯した人たちでさえ、

罪に問えないという人もいるのです。

 

会社経営がピンチなときに、

なりふり構わず行動したって、

あなたのことを非難する人は思ったより

全然少ないですよ。

 

もっと迷わず自分の会社の存続を選ぶべきです。

 

桐生 将人

 

参考図書:『これからの「正義」の話をしよう』著:マイケル サンデル、出版:ハヤカワ・ノンフィクション文庫(2011/11/25)

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