こんにちは。

桐生です。

 

起業当初と比べて

モチベーションが下がっている。

 

「自分がやりたいこと」というより、

「社員の給与を稼がなきゃ」という

義務感で働いている。

 

そんなことを感じている

経営者の方は少なくないです。

 

では、なぜ、

以前は何かに燃えていた人が

燃えられなくなってしまうのか?

 

これが

「燃え尽き症候群」

というものなのか?

 

というと…

「燃えられない理由」は

「燃え尽き症候群」とは

ちょっと違うようです。

 

そこで今回は、

日本の言語学者であり

明治大学教授の堀田秀吾氏の

著書『燃えられない症候群』

からの学びをもとに、

 

「なぜ、人は燃えられなくなるのか?」

 

「どうすればもう1度自分の心に

火を灯すことができるのか?」

 

これらについて、

MENSAの視点からお伝えします。

 

これは

今「燃えられない」と思っている

経営者にだけ重要な話ではありません。

 

今後、急に自分の火が消えてしまった

ときのための準備にもなります。

 

ぜひ、今すぐに学んでいってくださいね。

 

まず、知っておきたいのは、

「燃えられない」ということは、

 

何かを達成したときに訪れる

「燃え尽き症候群」だけではなく、

 

「誰にでも、いつでも

訪れる可能性があるもの」

だということです。

 

その理由は、

燃えられなくなる機能が、

人間の本能に根ざしたもの

だからです。

 

それが何かというと

「生存したい」

という本能です。

 

進化心理学的にいうと、

「人間の心と体の仕組みは

文明の急速な発展に比べて

さほど進化していない」

と言われています。

 

つまり、

今の人間の脳の反応は、

狩猟生活をしていた時代と

あまり変わらないという

ことです。

 

ですが、現代において、

環境はまったく変わりました。

 

旧石器時代のように

食料の供給が不安定だったり、

常に身の危険を感じるような

状況ではありません。

 

そうなると、

「安全なんだから、

わざわざ何かにチャレンジして

危険を冒す必要はないじゃないか」

と本能的に思ってしまうわけです。

 

だから、

「何かにチャレンジしよう」

といった熱い気持ちに

ブレーキがかかってしまう

のです。

 

そして、もう1つの

燃えられなくなる要因が

「不安定な時代」です。

 

いきなり獣が襲いかかってきたり、

餓死するような時代ではなくなりました。

 

一方で、AIの発展もあり、

時代の変化のスピードは

加速し続けています。

 

そんな将来が不透明な時代だからこそ、

生存の本能は「守る体制」に入ろうとします。

 

堀田氏はこれを書籍の中で

以下のように言っています。

 

『実は燃えていない人の多くは、

何もしていないのではなく、

じっとガードを固めて

身を守る行動をしているのです。』

 

つまり、

現代人は少し矛盾した環境にいます。

 

日常生活は安全になり、

「今すぐ動かなければならない理由」

は減った。

 

一方で、将来は不透明になり、

「下手に動かないほうがいい理由」

は増えた。

 

この両方が、

「燃えられない」という

同じ方向に人を引っ張るわけです。

 

では、どうすればいいか?

 

堀田氏は

「もう1度火を灯す方法」

として、

以下の3つをあげています。

 

1.とりあえずやる

2.ルーティン化する

3.環境を整える

 

今回は、

この中でも特に重要な

「とりあえずやる」

についてお伝えします。

 

あなたは、

「行動とは、

脳が◯◯をやろうと決めて、

その後に実際にやること」

だと思っていませんか?

 

実はこれ。

科学の結論では違うようです。

 

堀田氏は書籍の中で、

以下のように述べています。

 

『脳には側坐核という部位があり、

やる気のスターター的役割を

担っています。

この側坐核を刺激する方法こそが、

「行動を始める」ということなのです。

 

(中 略)

 

つまり、

「やる気を出してから行動する」

のではなく、

「行動することでやる気が出る」

のが脳の仕組みなのです。』

 

ここからわかるのは、

「やる気が出たから行動する」

だけではなく、

「まず行動することで、

あとからやる気が生まれる」

という順番もあるということです。

 

だからこそ、

やる気が出るのを待つのではなく、

まず「とりあえずやる」ことが

重要なのです。

 

むしろ、生存本能の機能を考えると、

思考を先にしようとすればするほど、

行動しにくくなることもあります。

 

というのも、

先に思考をしてしまうと、

生存の本能によって、

「やらないほうがいい理由」

をクリエイティブに

考えてしまうことも

あるからです。

 

こう考えると、

「自分が本当にやりたいことを、

じっくり考えれば答えが出る」

という前提そのものが

間違っているのかもしれません。

 

さらに、

「目標」についても、

「とりあえずやる」ことで

見えてくるものがあります。

 

一見すると、

「目標もなく行動したら、

自分がやりたくないことばかり

やることになってしまうのでは?」

と思うかもしれません。

 

ですが、

あなたにも思い出して欲しいのですが、

「今やっていることや

過去に燃えていたことが、

自分が起業した当初に思っていたこと

とまったく変わっていない」

という人は少ないと思います。

 

大体の人は、

行動しているうちに

見えてきたものがあって、

その中に燃えられるものがあって、

そこに対して目標ができて、

今の結果に行き着いた…

 

そんな経験をしているのでは

ないでしょうか。

 

つまり、

「目標を決めてから行動する」

だけが順番ではないということです。

 

行動してみる。

その中で燃えられるものが見つかる。

そこで初めて目標が生まれる。

 

そんな逆の順番もあるわけです。

 

だからこそ、

今「燃えられない」と

感じているのであれば、

まずやるべきことは

「自分は何に燃えられるのか?」

と考え続けることではありません。

 

「とりあえずやる」ことです。

 

それは、

「燃えられるものが

見つからないから動けない」

のではなく、

「動いていないから、

燃えられるものと出会えていない」

可能性があるからです。

 

一見すると、

無茶苦茶に聞こえるかも

しれません。

 

ですが、それこそが

「燃えられない症候群」

への処方箋なのです。

 

桐生 将人

 

―参考図書:『燃えられない症候群』著:堀田 秀吾、出版:サンマーク出版 (2025/8/29)