※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した
内容を再編集して投稿しております。
こんにちは。
桐生です。
先月の13日金曜日。
なんの日だったか当然
知っていますよね?
…ホラー映画じゃないですよ!!笑
そう。
新しいiPhoneの予約開始日でした。
桐生は当日速攻で予約しまして、
9月20日の発売日に納品予定です。
ご存知の通り、
桐生はiPhoneについては
3からのユーザーでして、
それを”毎年”買い替えて
きました。
それは趣味だからとか、
好きだからとかそういった
次元の話ではなく、
“仕事の相棒として
そうするべきだ”
と考えているからです。
ちょっと想像してみてください。
あなたがふらっと知らない
お鮨屋さんに入ったとします。
あなたは大将の正面のカウンター席に
案内されました。
大将は熟練した職人の風貌で、
あなたの期待も高まります。
大将の挨拶も終わり、
鮨の準備がはじまりました。
あなたは正面の特等席。
手元や道具がよく見えます。
『これは面白い』ということで、
あなたはジッと大将の仕事を観察
してみようと思いました。
『あれ…?』
あなたは大将の手元を見て
気付きました。
大将の使っている包丁は素人目に
見ても明らかに錆びていました。
魚を置いているまな板は手入れの
行き届いていない汚れた状態でした。
ネタのケースは遠目には木箱に
見えていましたが、よく見ると
プラスチックでした。
さて。あなたはどう思いますか?
『うわぁ…。この鮨屋失敗したなぁ。』
そう思いませんか?
ここで重要なのは、
人はこういった場面において、
鮨職人の質を道具で判断して
しまうということです。
もしかしたら、その鮨職人は
道具なんてまったく気にしなくても
良いくらいスキルが高いだけかも
しれません。
ですが、多くの人は
“そういった判断”をすることは
できないということです。
これはなぜかというと、
人が一般的に「AはBのはずだ」
という”経験に基づく固定観念”
をたくさん持っているからです。
たとえば、こんな感じです。
・優秀な職人は道具にもこだわるはずだ
・高級なホテルはスタッフの対応が良いはずだ
・美味しい料理は料金が高いはずだ
この固定観念は強力です。
なぜなら、多くの人が実際にそういった
ことを経験してその観念が創られている
からです。
しかも、実際のところ、これらは
正しいことが多いです。
『正しいなら別にいいのでは…?』
と思うかもしれませんが、
ここには問題があります。
それは、人間の脳が、
本来は「AだからB」なのに、
物事をシンプル化していく結果、
「BだからA」とも考えてしまう
ということです。
たとえば、
「優秀な職人は道具にこだわるはずだ」
というところを考えてみます。
ある職人は、当初はお金もなく、
自分の道具すら持っていませんでした。
ですが、その職人はひたすら修行を
していってスキルを積み上げていきます。
いつかは1人前の先輩のように
自分の道具を持って独立するんだ…!
そう考えて必死に毎日修行をします。
10年越しにその思いが叶って、
その職人さんはついに独立をしました。
しっかりとしたスキルのある職人さんに、
お客さんが殺到して、みるみるうちに
人気店になりました。
そして、ついにその職人さんは
自分のこだわりの道具を買い揃えて、
それを大切に手入れしながら
使っています。
今となっては予約困難店になった
そのお店にあなたが訪れたとします。
あなたの目の前にある光景は
「優秀な職人は道具にこだわっている」
というものです。
つまり、この話においては、
「優秀な職人さんになった結果、
道具にもこだわることができた」
というものであり、
「道具にこだわっている職人は、
優秀な職人である」
ということではないということです。
ですが、脳はこれをシンプル化して、
「優秀な職人=道具にこだわっている」
とイコールで結びつけてしまいます。
その結果、
道具にこだわっている職人の姿を
見るだけで、その職人を優秀だと
思ってしまったり、逆に、
道具にこだわっていない職人を
見るだけで期待外れの職人だと
考えてしまうということです。
さて。
この話から学ぶべきことはなにか?
それは、
「あなたの立場によって
2つの視点を持ちなさい」
ということです。
1つ目の視点は、
自分がユーザー側なら、
「BでAと判断しないように注意しろ」
ということです。
つまり、
「道具にこだわっている姿だけを見て、
優秀な鮨職人だと判断してはならない」
ということです。
よくある話で言えば、
セールスマンがピカピカのスーツを
着ているのをみると、ついつい
「優秀な人なのかな?」と思ってしまったり、
高級車に乗っている写真を見たら
ついつい「成功者なのかな?」と
思ってしまったりするということです。
ですが、実際に何かの提案を聞くときは、
そのセールスマンがどんな服を着ているか
ではなく、その人のスキルやサービスが
どうかというところが判断材料のはずです。
つまり、本来の判断材料は「A」なわけですが、
「B」の方が目につきやすい要素になっている
ことが多いので、そこにまどわされないように
しましょうということです。
2つ目の視点は、
自分が提案する側の場合においては、
「Bを適当にしてはならない」
ということです。
つまり、
「いくら鮨職人としてのスキルに
自信があっても、包丁やまな板にも
こだわっておけ」
ということです。
人の脳は、より目につきやすい要素(「B」)
であなたのことを判断します。
あなたの本質的なスキル(「A」)が高かった
としても、そこはなかなか目に見えないのです。
だからこそ、相手の目に触れるあなたの
仕事の道具を最良のものにしておく必要が
あるということです。
ただ、”最良のもの”といっても
難しいかもしれません。
たとえば、職人の包丁等はとにかく
新しいものを買えばいいというものでは
ないかもしれません。
そもそも、包丁は商品として確立している
ので、毎年進化するものでもないですし、
何回も使って研いでを繰り返すことで
熟練した職人と一緒に育っていった
包丁にこそある美しさもあるでしょう。
ですが、そういった職業でない場合…
たとえば、桐生のような士業であれば、
仕事の道具は、パソコンやスマホといった
電子機器になります。
こういった電子機器は、熟成させたり、
使い込むことでより良くなっていくもの
ではないですよね。
毎年のように少なからず
アップデートされて良くなって
いきますし、
古いものに関しては、
少なくともバッテリーは
劣化します。
「このスマホの傷が美しい…」
なんていう人も少ないでしょう^^;
そう考えると、電子機器だったら
基本的に最新のものを持っていれば
“最良のもの”といっても間違っては
ないでしょう。
だから、桐生は毎年スマホを
買い替えるのです。
桐生にとって、
毎年スマホを新しくすることは、
職人が包丁にこだわるのと同じ
だということです。
しかも、iPhoneに関しては、
リセールが悪くないので、
毎年買い替えることはさほど
大きなコストにはなりません。
今の時代、どんな業種の方も、
スマホは仕事の中で必需品の道具に
なっているかと思います。
そこにこだわらないというのは、
鮨職人が道具を適当にしているのと
同じってことです。
さて。
買い替える言い訳はできましたか?笑
『桐生さんがこう言ってたから仕方ない!』
という言い訳は無料で使ってOKです。笑
桐生 将人