マーケティング

トンネル熟成って知っていますか?

※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した

内容を再編集して投稿しております。

 

こんにちは。

桐生です。

 

あなたは「トンネル熟成」

って知っていますか?

 

多くの方は知らないかと

思います。

 

桐生自身も先日、広告を見て

はじめて知りました。

 

これはある意味、

法の隙間を見つけた

新しい手法だといえる

かもしれません。

 

少し順を追ってお話します。

 

桐生は先日、

「ふるさと納税」について

調べていました。

 

そして、ワインについても

結構な頻度で検索しています。

 

そうすると、出てくる広告は、

大体ワインやふるさと納税に

なるわけです。

 

で、先日、不思議な広告が

出てきました。

 

ふるさと納税なのに、

フランスの高級ワインが

表示されているのです。

 

『あれ?おかしいぞ…?』

と思いましたね。

 

というのも、

ふるさと納税といえば、

過去に、まったく地域と

関係のないアマゾンギフト券や

家電、高級ワインなどが返礼品として

提供されていたことが問題になって、

「今はそういったことは

できなくなっている」

という認識だったからです。

 

『まだ、こんな攻めたことを

している自治体があるんだなぁ』

 

そう思ってクリックしてみました。

 

すると、見慣れないワードが

飛び込んできました。

 

それが

「トンネル熟成」

です。

 

以下、抜粋します。

 

///////////

トンネル熟成期間:1年

北海道の美しい日高山脈の地下深くの

発電所トンネル内でゆっくり眠らせて

熟成させたワイン。

気温10度前後、湿度90%の暗室で

紫外線や太陽光の影響を受けない

トンネル内は天然の熟成庫。

この熟成によってワインのポテンシャルが

引き出され、フィネスの際立った味わい深い

古酒が誕生。

///////////

 

そうなのです。

 

これは、その地域にしかない

トンネルで熟成させたものなので、

まさにその地域ならではの返礼品

なのです。

 

…ってことなのでしょうが、

さすがにちょっと無理あるなぁ

と思いましたね^^;

 

さて。

 

あなたはこの話を聞いて

どう思いましたか?

 

桐生は、

「他の自治体が真似するのは

望ましくはないものの、

発想自体はすばらしい」

と感じました。

 

というのも、ふるさと納税が

過去に返礼品の内容で問題に

なったときに「ワイン」が

固有名詞であがっていたからです。

 

きっと多くの自治体が、

「もうワインは返礼品にできないから

リストからはずそう」

と思ったはずです。

 

ですが、この自治体は、

「どうすればこのワインを

地域の返礼品として認めて

もらえない部分を回避できるか」

と考えたわけです。

 

桐生自身も法律を突き詰めていく

ときに、まさにこういった発想を

します。

 

「~がダメと書いてあるからダメ」

としてしまうのではなく、

「実現したいゴールを設定したうえで、

どうすればこのダメな部分を

ダメじゃないようにできるか」

ということを考えていきます。

 

そして、ゴール自体を変えるのではなく、

それを取り巻く要素を変えていくことで

適正化を図っていくわけです。

 

ただし、これは言葉でいうほど

簡単な話ではありません。

 

多くの士業や専門家が

「法律を突き詰める」という

ことができないのは、

法や物事を単純化しすぎる

からです。

 

たとえば、

・法違反を回避すればOKと考える

・法を拡大解釈してしまう

・一例を見てそれが絶対解だと

考えてしまう

といったことをする士業や

専門家は多いです。

 

逆を言えば、法律を突き詰めている

士業や専門家と話すと、

・法の趣旨や文脈をもとに解釈する

・行政の思考や意図まで思いを馳せる

・具体例は抽象化したうえで利用する

といった内容が多いです。

 

もし、あなたが経営者なら、

顧問の士業や専門家が

前者のタイプではないことを

祈っています…^^;

 

桐生 将人