マーケティング

顧客のニーズを聞いてはいけない。なぜなら、、、

※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した

内容を再編集して投稿しております。

 

こんにちは。

桐生です。

 

「売れるためにはお客さまの声を聞け!」

 

そんなことを聞いたことはありませんか?

 

自分の部屋でウンウン唸って

売れる商品を考えても、

それをお客さまが「欲しい」と

思ってくれなければ売れません。

 

だったら、お客さまに直接欲しいものを

聞いてしまえば良いということです。

 

一見すると至極真っ当な方法に

見えますよね。

 

ですが、、、

実は、お客さまにいくら欲しいものを

聞いても売れる商品やサービスを

生み出すことは難しいかもしれません。

 

それはなぜか?

 

少し想像してみてください。

 

あなたが今持っている

“スマートフォン”はどうやって

生まれたと思いますか?

 

お客さまにヒアリングしていった結果、

ガラケーとウォークマンとパソコンを

組み合わせる構想を話す人がいて、

それを商品化したのでしょうか。

 

…そんなわけはないですよね。

 

たとえば、あなたが携帯電話を

持っている人に対して、

「どういう携帯電話なら

もっと欲しいと思いますか?」

と聞いたとしましょう。

 

おそらく回答はこんな感じです。

 

・もっと通話の質が良いもの

・もっと色のバリエーションが多いもの

・もっとボタンのデザインが良いもの

 

要は、既存の商品の質を高めるような

意見しか出てこないということです。

 

これを端的に教えてくれたのは、

「馬車」の話です。

 

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馬車から自動車へ、人の移動手段を大きく変えた

自動車を大量生産したのはフォード・モーターですが、

当時の顧客のニーズは、「速く走る馬車が欲しい」でした。

なぜなら、多くの人はまだ自動車を知らなかったからです。

 

―引用(p.43):『メタ思考~「頭のいい人」の思考法を身につける』著:澤円、出版:大和書房 (2023/10/19)

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つまり、顧客のニーズをいくら聞いても、

革新的なアイディアが出てくることはない

ということです。

 

では、お客さまにヒアリングするのは

意味がないのかというと、、、

 

めちゃくちゃ意味があります。

 

ただし、聞く「質問」が重要なのです。

 

もちろん、その質問は

「ニーズ(欲しいもの)」

ではありません。

 

聞くべきは、

「今不満に思っていること」

です。

 

たとえば、携帯電話の話を例にして、

「今の携帯電話で不便なところはなんですか?」

と聞けば、こんな意見が出てくるかも

しれません。

 

・携帯電話とウォークマンの両方を

持ち歩くと荷物が多くなるのがイヤ

・携帯電話で見られるWebサイトは

パソコンのものと違うので、結局

パソコンを見ないといけないのが不便

 

そして、これらの不満を解決できる

方法を考えていけば、

「電話とウォークマンとネットを

組み合わせる」という発想が

出てくるかもしれません。

 

そもそも、「より良くするための質問」は

クリエイティブな発想を求められるので、

意見を出すこと自体が難しいと言えます。

 

逆に、「今感じている不満」に関しては、

リアルに感じていることを吐き出せば良い

だけなので、相手にとっても簡単です。

 

そして、不満を聞くことは、

顧客の本音を聞ける可能性も高いので、

サービス開発の大きなヒントになる

わけです。

 

ということで。

 

もし、あなたも売れるサービスを

生み出したいなら、顧客に対して

ニーズを聞くのではなく、

あなたの狙っている分野における

不満を聞けということです。

 

今回の話は簡単に取り組めるのに

めちゃくちゃリターンが大きいので、

あなただけはこっそり試してみて

くださいね。

 

桐生 将人

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