※本ブログは桐生が過去にメルマガで配信した
内容を再編集して投稿しております。
こんにちは。
桐生です。
あなたは転職したことありますか?
ちなみに桐生は”就職→独立”なので、
転職は未経験です。
ですが、桐生の社労士法人に
関わってきてくれたメンバーは、
当社に転職してきたわけですから
全員が「転職経験者」ということに
なります。
また、クライアントのスタッフの
多くも転職経験者です。
で、、、
桐生自身も経験してきましたが、
転職してきてくれたメンバーが
また自社から転職していってしまう
ことがあります。
一緒に戦ってきてくれた
チームメンバーが卒業していって
しまうのは悲しいことですが、、、
せっかく関わってきてくれたのだから、
良い転職をして欲しいと思いますし、
間違った判断で転職して欲しくない
とも思います。
今回は、そういった観点から、
「転職で大失敗する前に
知っておくべき3つのこと」
をお伝えしたいと思います。
【あなたがスタッフのポジションなら】
“自分が転職で大失敗しないために”
今すぐ学んでいってください。
【あなたが経営者のポジションなら】
“スタッフが間違った転職をしないように”
今回の話を今すぐスタッフに伝えて
あげてください。
それでは早速はじめます。
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1.今の成果は信頼のうえに成り立っているが、
転職すれば信頼はリセットされる
————-
転職しようとする人の中に、
「自分のスキルや成果ならもっと
評価してくれる会社はある」
と考えている人がいます。
そして、転職サイトを見ては、
『他の会社ならもっと給与がもらえる』
なんてことを考えて不満をこぼします。
ですが、その人たちの多くは、
「今、その成果をあげられている
のはなぜか?」
を考えていません。
「大きな成果をあげられている」
ということは、
「重要な仕事を任せてもらえている」
ということです。
何も任されずに、言われるがままの
仕事をやるだけで「自分はすごい」
と思う人は少ないでしょう…^^;
ここで重要なのは、
「大きな仕事を任されているのは、
今まで積み上げた信頼があるから」
だということです。
もちろん、”信頼を積み上げられた”のは
その人の努力や実力によるものです。
なので、その人自身が優秀であることを
否定するつもりはありません。
ですが、転職したらその信頼は
基本的にリセットされるという
ことも忘れてはなりません。
転職後に、同じレベルの仕事を
任せてもらうためには、
またゼロから転職先の上司や部下との
信頼関係を作っていく必要があります。
ですが、当然、
会社の文化やルールも違えば、
上司や部下も変わるので、
今まで通りに信頼関係を作れる
保証はどこにもありません。
今の会社で信頼を築くのに
数年かかっていたとすれば、
転職後は同じかそれ以上の時間を
使うことになるかもしれません。
転職するということは、
今まで積み上げてきた信頼をすべて
投げ捨てて、再度ゼロから作り上げる
覚悟が必要だということです。
————-
2.今までの経験を価値にすると、
転職後はハードモードになる
————-
転職活動をするときに、
今までの経験を価値として
語る人は多いと思います。
ですが、その経験を武器にしようと
すればするほど、転職後のスタートは
厳しいものになります。
なぜかというと、経営側は、
「経験者だからこっちは高い給料を
払うわけだから、絶対に結果を出せよ」
と考えるからです。
未経験者がぐんぐん成長すれば、
プラス評価になりますが、
経験者で高い給料で入社すると、
最初から「減点方式」という
ハードモードになるということです。
ただ、いくら経験があるといっても、
1.でも話した通り、転職すれば
人間関係も社内体制も変わります。
その状況で、今まで通りの成果を
すぐにあげるのは至難の業です。
結果として、
「あいつは経験者だと言ってたけど、
まったく使えないじゃないか」
なんてことを言われることになる
ということです。
しかも、これは経営者だけではなく、
上司や同僚等も”そういった目”で
見てくるので、周囲との関係構築も
ハードモードになりがちです。
これは実際に、桐生自身も含め、
クライアントから何度も聞いたことが
ある話なので、本当に”そう”なのだと
思います^^;
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3.”自分のような人間が活躍している会社”
に転職すると評価されない
————-
転職先を考えているときに、
「あの会社は自分と似たタイプの人が
活躍しているから、
自分もあの会社の方が合っているかも…」
そのように考える人は多いです。
ですが、この考えをもとに転職をするのは
大失敗に繋がるかもしれません。
というのも、その会社において
「その人が活躍できるポジションは
すでに埋まっているから」です。
日本はまだまだジョブ型雇用が
根付いていません。
なので、多くの会社は、
「このポジションが欲しいから
人を採用しよう」
というよりも、
「人が足りないから
良さそうな人を採用しよう」
と考えていたりします。
そして、後者の会社の場合、
“人間的に自社に合うかどうか”を
採用基準にしがちです。
つまり、選考において、
・自社に今足りないポジションはなにか?
・そのポジションで活躍するために求められる
スキルや経歴はなにか?
なんてことはほとんど考えていません。
結果として、入社した後に、
冒頭で自分が「似たタイプの人」と思った人物が、
すでに自分の活躍できるポジションに就いている
ことに気付きます。
そして、会社側も当然、スキルよりも
人間性重視で判断したわけですから、
そのときに空いているポジションに
都合よく配置します。
そこが運良く自分のスキルを活かせる
ポジションなら良いのですが、、、
多くの場合は、またゼロからスキルや
キャリアを積み上げることになってしまう
かもしれません。
もちろん、
「ゼロから再スタートしたい」
ということであればそれも良いです。
ただ、
『自分はもっと評価されていいはずだ!』
と思って転職活動をするのなら、
こういった会社は最も避けなければならない
会社と言えます。
逆に狙うべきは、
「自分の強みがその会社の弱みに
ぴったりハマる会社」
です。
自分のような人間がいないからこそ、
その会社にとって価値があるという
ことですね。
ということで。
転職で大失敗する前に知っておくべき
3つのことをお話してきました。
このように考えると、
転職を考えている優秀なスタッフは、
今活躍している会社において、
・たくさんの信頼が積み上がっている
・多くの裁量が認められている
・自分のスキルを活かせるポジションを
取ることができている
・「減点方式」ではない評価の目線が
得られている
ということになります。
だからこそ、
転職を考える人に伝えたいのは、
「転職するのなら、
信頼、裁量、ポジション、評価、
人間関係…それらを全部捨てる
覚悟をしておかないとダメだよ。
今みたいに信頼してくれる上司や
裁量を認めてくれる環境はない
ゼロからのスタートになるからね。」
ということです。
大切なチームメンバーが
転職していくとしたら、
「転職しなければよかった」
なんて思って欲しくないですからね。
桐生 将人
―参考図書:『ベンチャーの作法 ー「結果がすべて」の世界で速さと成果を両取りする仕事術』著:高野 秀敏、出版:ダイヤモンド社 (2024/11/27)